この秋から、NHKで再放送をしている「坂の上の雲」を見ているんですが、これがとても面白いです。2009年から放送が開始された当時も、ボクは間違いなく見ていたはずなのですが、あれから15年経った今もまた、とても新鮮な気持ちでドラマに夢中になっています。
「まことに小さな国が、開化期を迎えようしていた…」という、渡辺謙の落ち着いたナレーションで始まるこのドラマ。3人の主人公の生き様を通して、日本という国の成長を描いています。ちょうど今は、日露戦争勃発の頃の話を放送しています。
このドラマは作家の司馬遼太郎が10年の歳月をかけ、日露戦争とその時代を生きた明治の青春群像を渾身の力で書き上げた小説「坂の上の雲」を原作として描いた人間ドラマです。
明治維新によって、はじめて「国家」というものをもち、「国民」となった日本人。近代国家をつくりあげようと少年のような希望を抱きながら突き進んだのが「明治」という時代でした。
四国の松山に生まれた3人の男、日露戦争でバルチック艦隊を破る作戦を立てた秋山真之(本木雅弘)、ロシアのコサック騎兵と対等に戦った秋山好古(阿部寛)、そして俳句・短歌の革新者となった正岡子規(香川照之)。彼らは、時代の激流に飲み込まれながら、新たな価値観の創造に立ち向かい、自らの生き方を貫き、ただ前のみを見つめ、明治という時代の坂を上っていきました。生まれたばかりの「少年の国」である明治の日本が、世界の中でいかに振る舞っていったかを描いたドラマです。
なんかね。ドラマを見ていると「明治という時代の凄さ」を再認識させられます。今ボクは地元の長岡の歴史に関しても、北越戊辰戦争で官軍に敗れた長岡の復興について学ぶ機会もあるのですが、長岡の偉人たち(三島億二郎とか岸宇吉とか山口権三郎とか)の生き様と、この「坂の上の雲」に登場する人物たちの生き様を比べながら、当時の「世界の中の日本」や「日本の中の長岡」についても考えさせられています。
ドラマを演じる俳優陣の中には、渡哲也、大杉漣、加藤剛、西田敏行など、既に鬼籍に入られた方がいたり、松たか子、菅野美穂、石原さとみなどの女優陣がえらく若くて可愛かったりなど、時の流れも感じながらドラマに夢中になっています。
来年の春には義母の三回忌で松山に行くので、ぜひ「坂の上の雲ミュージアム」を見学してこようと、今から楽しみにしています。