皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。天気が悪いというか荒れてますね。日本海で急速に発達した低気圧の影響で、全国的に荒れ模様です。が、午後には晴れ間が広がり、関東地方では、何と予想最高気温が28 度になるそうです。内陸では真夏日になるとも。春を飛び越して夏が来ますね。では本題へ。
温暖化には昆虫の生態系に対する破壊的影響があります。
蜂などの昆虫は花粉の受粉に重要な存在です。
蜂がいなくなると、植物の生態系に壊滅的な影響が出てきます。
そこで問題となるのが葉酸の不足です。
葉酸は水溶性ビタミンの1種であり、DNAなどの核酸の合成やアミノ酸の合成に必須の栄養素です。
これが不足すると貧血となり、動脈硬化が促進し、ある種のがん発症のリスクが高まります。
また、妊婦さんで不足すると子供に二分脊椎などの先天奇形が起こることがあります。
葉酸を多く含む食品は、レバー、緑黄色野菜、果物です。
ただ、調理や長期間保存による酸化によって葉酸は壊れるので、新鮮な生野菜や果物が実質的な供給源となります。
温暖化や殺虫剤の使用で野菜や果物の収穫が減ると、葉酸の供給が減ります。
多くの発展途上国において葉酸欠乏症で苦しむ人々が出てくることが危惧されます。
環境異常で被害を受けるのはこうした人々であり、地球環境的「弱者」なのです。
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