総合診療医からの健康アドバイス

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地震被災地の医療

2017-10-26 11:07:06 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 台風21号が去り、沖縄にも本格的な秋がやってきたなあ、と思っていたら、またまた台風22号です。今度のは沖縄本島にかなり近づくようです。勢力が低いままでいてほしいと願います。台風対策しておきましょうか。では、本題へ。
 
 
 
 
 被災地での医療は急性期の外傷や火傷などの外科的な対応に加え、亜急性期から慢性長期的には併存疾患を持つ高齢者に対する内科的なケアの復旧が重要となります。
 
 
 
 
 とくに注意すべきは、医療インフラ枯渇や医療インフラへのアクセス不足などからくる、新たな疾患や薬剤・慢性ケアの中断で下記のような状況です。
 
 
長時間不動の姿勢を続けるために起こる静脈血栓症
 
 
衛生状態の不備から起こる食中毒
 
 
慢性透析患者の透析中断による高カリウム血症、心不全、尿毒症
 
 
インスリン依存性糖尿病患者のインスリン中断による血糖の急激な上昇
 
 
高血圧患者の降圧剤中断による脳血管障害、心不全、急性心筋梗塞,大動脈解離
 
 
喘息患者の吸入薬中断による喘息発作
 
 
てんかん患者の抗けいれん薬中断によるけいれん発作
 
 
統合失調症患者の内服薬中断による精神症状増悪や悪性症候群
 
 
最近の術後患者の合併症(感染症など)
 
 
 
 
 地元の医療機関やDMAT、その他の救援チームはこれらの疾患スペクトルに対する備えを行う必要があります。
 
 
 原発事故が起きたときには、その近辺地域からの避難が重要です。

 

 

言葉はいらないですね

 

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