総合診療医からの健康アドバイス

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ご老人における発熱の基準を考える

2016-11-19 09:32:45 | 日野原先生の教え

 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。次期アメリカ大統領のトランプ氏と安部総理との会談は順調に終わったとのこと、就任前に外国の首脳と会談というのは異例中の異例だそうです。両国にとっていい方向へ進んでくれることを祈ります。では日野原先生のインタビューです。

 

 

日野原:最近は基本的に一日1400キロカロリーに自己調節しています。概算でもいいのでカロリー計算ができないといけません。朝は、牛乳にオリーブオイルを入れて飲み、ビスケットを食べます。お昼は、病院の地下の売店で、別の種類のビスケットを買って食べます。プロテインとビタミン、ミネラルを含むビスケットがいいですね。朝と昼が粗食ですので、夜は贅沢します。メニューではトンカツ定食が大好きです。


徳田:朝と昼はあまり摂られないということですね。おなかがすくということはないのでしょうか。


日野原:お腹がすくということはありません。おなかがすくということは集中力が足りないということです。


徳田:恐れ入りました。最近のファミレスなどではメニューにきちんとカロリー表示がなされていますので、カロリー計算がしやすくなっていますよね。肥満大国アメリカでは、ジャンクフードでもカロリー表示を義務化するような動きがあります。日本でもやってほしいですね。ダイエットに励む若い女性がファストフード店で食事をしているのをみると…(笑)。ところで、先生の体温の動きはどうでしょうか。


日野原:体温も朝5時ごろに測ると35℃くらいで低くなりますが、数時間を経て平熱36℃台までになります。ところで、よくある誤解が、37℃以上で「発熱がある」というのがあります。私の体温は、朝起きた直後は35℃3分くらいです。ですから36℃以上になったら発熱です。37℃以上を発熱とみなすのはこどもと青年くらいです。年齢とともに、体温は徐々に下がって、私のように35℃台が平熱となります。そうすると私の体温が36.5℃というと、子供の38℃にほぼ匹敵するということになります。


徳田:「老人の肺炎では発熱がないことがある」ということがありますが、あれは体温の解釈の違いということですね。


日野原:そうです。「老人の無熱性肺炎」というのは実際にはありません。ほとんどの肺炎患者では発熱はあるのです。患者さんが入院したら、「あなたの平熱は何度ですか?」と聞きましょう。


徳田:バイタルグラフでも、全部37℃を境にするのではなく、平熱のプラス1度の線に境界線を置くとよい、ということですね。

 

 

沖縄本島南部の糸満市は美々ビーチです

 

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