皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
あってはならない事故。一昨日の陸上自衛隊のヘリ墜落事故は前代未聞の事故だと専門家も言ってました。ヘリコプターの命ともいえるメインローターが外れたという可能性もあるそうです。あの新幹線放置事件を連想したのは自分だけでしょうか。整備点検の徹底を望みます。では、本題へ。
体の中の血小板の働きを抑える薬にクロピドグレルというのがあります。
心筋梗塞の原因機序となる血小板凝集を抑えるので、心筋梗塞の予防によく用いられている薬です。
ただ、患者さんの中にはこの薬が効きにくいタイプの人々がいる、ことがわかっています。
これをゲノム解析で評価した上でこの薬を処方するか、あるいは別の種類の薬に切り替えるかどうかについてアウトカムをみていく臨床研究の結果が発表されました。
この薬が効きにくいタイプの人々では、別の薬に切り替えたことで心筋梗塞のリスクが減るということが証明されました。
このようなデータが必要なのです。
薬剤ゲノム学による新しい処方スタイルを現場の医師が採用できるためには、様々なシステムの工夫が必要です。
ガイドラインやアルゴリズムの作成、電子カルテとガイダンスサイトのリンク、保険診療でのカバー、などが挙げられます。
特に保険診療で認可されるかどうかは大変重要です。
既に医療財政は逼迫しています。
このような中でゲノム診療を導入するためにはこのスタイルが医療の価値を高めて、むしろコストダウンにつながることをデータとして示す必要があります。
中城村の高台から勝連半島を望む
待望の新刊が発売中!「病歴と身体所見の診断学:検査無しでここまでわかる」こちらもお試しください。必ずやためになることでしょう。
好評のメルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」の最新内容を厳選編集した本の最新版「知っておくと役に立つ最新医学2018」が出ました。一般の方々の役に立つ最新医学知識を満載。グローバル・スケールでの先端医学のホットな話題もわかりやすく解説。特徴はテレビや新聞より早いグローバルな情報、科学的に正確なエビデンスに基づく情報です。
科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「ドクター徳田安春の最新健康医学」。2017年のメルマガまぐまぐ大賞「健康」部門第4位に選ばれました。
迅速・的確なトリアージができる!ナースのための臨床推論 [単行本] [2016] 徳田安春、こちらナースの皆様はもちろん、これからナースを目指す方、看護の情報を知りたい方にもどうぞ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます