3月26日、エールのスタッフ4人で亘理郡山元町の山元町南保育園によみ聞かせに訪問してきました。
コーディネートしてくれたのは山元町の支援学校のI先生。I先生は3年前贈本先を探していた時に
山元町の子ども達に沢山の絵本児童書を届けてくれ私達とつなげて下さった大恩人の方。
私達が贈本している子ども達もこの南保育園に通っていて、その子達に初めて会えることもできました。
読んだ本は『三びきのやぎのがらがらどん』
『かえるだんなのけっこんしき』
『ねずみのいえさがし』
『ねずみのともだちさがし』
『よかったねねずみさん』
『パン屋のくまさん』
保育園の子ども達と一緒に楽しみました。
この南保育園は以前は高齢者の施設だったところを急ごしらえで改装した場所。
園児数には少し手狭な空間でしたが、どんな地域でも見られる元気一杯の子ども達の
笑顔が溢れていました。
でも隣にはもう3年近くになる仮設住宅が広がっていて、まぎれもなく復興途上の
被災地であることを思い知らされます。
I先生に遅ればせながら3年も経ってやっと来れましたとお伝えすると、
「いえ、3年経った今だからこそ来て下さって嬉しい」と。
山元町に来て初めて知ったことは、今だ山元町は駅の復旧ができていない地域で
そのためどんどん若い世代が流出し、更に復興が難しくなってきていること。
またそのことに地域の人が慣れてしまってきて、このまま変わらないのではないかと
不安になるとのことでした。現地に行ったからこそ知ったこと、肌で感じることが
沢山ありました。
よみ聞かせ後、園長先生と懇談する中でもそうでした。
震災後、身内を亡くしたことで不安定な状況が続いている子どもを今も見守り続けていますが、
親御さんがいてもその姿を見ながら子どもなりに無意識に頑張り続けてきていることが多々あり、
今ごろになって不安定な様子の子どももいたりしますと。私達のように別の角度から子どもを
サポートをし続けて下さる支援があることは本当に子ども達の支えになっていると思いますと。
私達の活動をこのように評価して下さいました。
海岸線に近いこの地域は今では更地になり、荒涼としています。足元をみると家家が建ち並んで
いたことがわかる住居跡が。この小学校は震災の記憶として残していくそうです。
今回の訪問で、私達の小さな活動であっても大きな喜びとして下さる方々のため、
すべての子ども達が幸せに成長していくことを祈りながら
私達にとっても挑戦でありますが意志と誠実さで贈本活動を長く続けていこうと決意しています。