演劇知

劇的考察譚

修了公演を振り返って~制作ノート~

2010-03-21 22:25:59 | Weblog


演劇Ⅱ修了公演を振り返って

「こひす」の2バージョンと「anthology」という有志集団への朗読劇を書きました。

以下制作ノートとして

こひす…
系列作品はある事柄が次々と連鎖していき、その結果がある意味を成すというルーブ・ゴールドバーグ・マシン理論を仕掛けにした物語。その元として昨年五月に上演した「無自覚連鎖殺人の話」があります。学生用にコメディタッチにし、「恋愛」という青春に不可欠な闘いを軸に物語が完成しました。生徒さんと「はじめ」という人間を必ず入れるという約束をしており、生徒さんたちが「はじめ」をストーリテラー的な全知役にしていたのでそれに習い、しかしあまり習わずに「はじめ」から連鎖し、「はじめ…なら二だろう。二ノ宮だと某アイドルと同じだから…二ノ次だな。」と名前が決定。当初はどうなるかと思ったが、台詞、動作が頭に入ると見違えるほど良くなっていき、ランスルー(演出が止められる通し)では、自選チームから賞賛の笑いが聞こえてくる。
特に味をつけたわけではない役が、学生さん独自の考えでどんどん濃くなっていく。こちらのチームは悲劇よりも喜劇が良く似合う。

自選作品は渡辺特有のTシャツ属性をやろうということになり、また生徒から「今までやったことのないものを」という、先輩と被ることを嫌う傾向のある意向により、今までやったことのない、パングラム…全ての文字を使って文章を作る、日本で代表的なのは「いろは」…で物語を構成。男の子一人がいるので、ここをオチにと考え、キャラも色濃いものとし、結果賑やかな作品となる。役はこれまで見てきた学生さんの性格や性質、やりたいことを見てそれっぽいものを。こちらは本番、壮大でくだらないオチが決まった直後観客から「おー」というありがたい声が聞こえてくる。ランスルー時はどうなることかと心配したが、一安心。時間の都合でやむなくカットとなったオープニングシーンのエレクトリカルパレードが出来ず残念。どこかでリベンジしたい

anthology…
こひすの2本がいずれもコント的な笑い芝居で、この代は笑いで大丈夫と思いきや、やはり感動物を書きたくなり有志演劇へ提供となる。
連作ではないが、他の物語と何かしらのリンクがある形態が好きであり、12期は11期と交流ある人間もいたので、昨年のキャラクターを出すことに。どうせだすならと、知らなくても大丈夫だが、知っている人間はなお楽しめるように物語のリンクも行うことに。
12期有志の人間は1年、ないし2年間見てきているので、各人の個性に合うような言葉、及び言葉に合うような人を配置し、16人×400文字、全員の朗読で一つの物語を作った。この形式は初めてだったが、稽古時、そして本番の役者の涙、そして観客の涙を見て有効な手法であると確信。
アンケートも好評で、子どもたちにも良い思い出になったようで一安心。




本番、ここが卒業式と気合をいれネクタイで挑む。音響は昨年の反省を踏まえ万全の状態に。

終了後、照明さんとがっちり握手したのは忘れられない。これは昨年迄と同様。


役者19人とはそれぞれ色々な思い出有り、今年度も楽しい時間を過ごせました。打ち上げでも話しましたが28歳、着任4年目の青春を過ごすことが出来ました。ありがとう、こにしさんいざわさんえざわさんおおつかさんさなださんせきねさんかわいさんこはらさんてらもとさんあすけさんむらかみさんみやざきさんのもとさんはりゅうさんもりさんそうささんにしなかさんたにうちさんうちだくんてらださん。

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