My ordinary days

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ふと思い立ち第2のキャリアを始めてしまった、流されがちなひとの日々を綴るブログです

咲くやこの花

2010-01-26 11:26:08 | 日記
古今集の仮名序で紀貫之が2首をあげて(下に貼ってあります。現代語訳はたくさんでていますが、コトバがうつくしいのでそのまま原文のみ)
「歌の父母」
とよんだ歌のひとつが:

難波津(なにはづ)に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花

天皇の即位を祝って詠まれた歌だそうです。

成海璃子ちゃん主演の「咲くやこの花」というNHKの土曜時代劇のタイトルはこの歌からきているんですね~。百人一首カルタに挑む多感な町娘の青春モノドラマ。

百人一首ちっとも暗唱できませんが、和歌自体が好きで、いや、ことばの流れが好きなのかなぁ。和語、とてもきれいだと思います。

難波津の歌も、声に出してみるとその良さがさらにわかる。
古語の知識も歴史の知識も中途半端ですが、そんなわたしの耳にもかろやかに聞こえてきます。

さて、璃子ちゃん演じる町娘こいちゃんは、百人一首カルタがとても得意で、その腕を見込まれてステキな浪人様にカルタの御前試合にでるように頼まれます。その浪人様に恋心を抱くこいちゃんなのですが、実はその浪人様はあだ討ちを画策していて・・・

と第3回まで終了してそんな感じのお話か。

ストーリーの中にはそう和歌はからんでこないのだけど、見るのが楽しみなドラマの一つです。

以下、古今集序:


やまとうたは 人のこころをたねとしてよろづのことのはとなれりける
世の中にある人ことわざしげきものなれば 心におもふことを見るものきくものにつけていいだせるなり

花になくうぐひす 水にすむかはづのこゑをきけば いきとしいけるものいづれかうたをよまざりける

ちからもいれずしてあめつちをうごかし めに見えぬおに神をもあはれとおもはせ
をとこをむなのなかをもやはらげ たけきもののふの心をもなぐさむるは
うたなり

このうた あめつちのひらけはじまりける時よりいできにけり
しかあれども 世につたはることことは ひさかたのあめにしてはしたてるひめにはじまり
あらがねのつちにしてはすさのをのみことよりぞおこりける

ちはやぶる神世にはうたのもじもさだまらず すなほにして事の心わきがたかりけらし

ひとの世となりてすさのをのみことよりぞ みそもじあまりひともじはよみける

かくてぞ 花をめで とりをうらやみ かすみをあはれび つゆをかなしぶ
心ことばおほくさまざまになりにける

とほき所もいでたつあしもとよりはじまりて年月をわたり たかき山もふもとのちりひじなりて
あまぐももたなびくまでおひのぼれるごとくに このうたもかくのごとくなるべし

なにはづのうたは みかどのおほむはじめなり
あさか山のことばは うねめのたはぶれよりよみて
このふたうたは うたのちちははのやうにてぞ 手ならふ人のはじめにもしける



またいつか、あさかやま~の歌も・・・。