My ordinary days

ようこそいらっしゃいました!
ふと思い立ち第2のキャリアを始めてしまった、流されがちなひとの日々を綴るブログです

大沢在昌「狼花・新宿鮫Ⅸ」

2010-01-30 12:19:18 | 読書
前作からどれくらいたっているのか、前の「風化水脈」は読売(?)の夕刊で連載していたのを読んだけど

久しぶりに読みました。新宿鮫シリーズ。警察小説、というのですか?
主人公の鮫島サンは国家公務員上級試験を受かっているキャリアなのだけど、とある事件で上層部に睨まれて警視庁公安から新宿署生活安全課に厄介払いされています。

現場警察官の一人としての誇りをもち、同期のエリートに
「理想を頭にもたない警察官など、ただの権力者だ。」といい放つ新宿鮫。

(この「新宿鮫」ってあだ名がなんかもう。音もなく近づいて不意に襲い掛かるから、だって。初めてこれを見たとき、「黒豹シリーズ」を思い出してワラタ)
↑この黒木豹介さんも凄かった。美人秘書も。

今回は盗品を売買する市場を舞台に、その市場を秘密裏に回している元公安の男とパートナーの中国人女性、その女性と恋仲となる暴力団幹部、外国人犯罪組織撲滅のために暴力団と手を組もうとする鮫島と同期のキャリア・・・の皆さんがあれやこれやと物語を動かしていきます。

シリーズの初めからでている鮫島サンの彼女、ロックシンガーの晶も少しだけ出演。
ハードボイルドな主役には色っぽいオトナな恋人・・・という定番を破って、はねっかえりの女の子がヒロインとなっていて、ちょとコトバ使いが悪いのがアレですが元気が良くてかわいくて、うーん、この二人にはハッピーエンドがほしいのだけど、なかなか現状では難しいみたい。

鮫島サンがはっきりしてやらないと
と、本筋より気になっていたりして。