鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

錦清水さんの鑿

2014-12-07 07:18:32 | 大工道具
おはようございます。
昨日あげた仕事の中に錦清水さんの鑿がありました。
山梨の佐藤さんも推薦ですよね。


清水と書いてキヨミと読みます。本名ですよ。
竹中道具館にも展示されてますね。
この方との付き合いは10数年になります。
偶然行った釣具屋さん。鑿をしながら奥さんが釣具店をされてました。


よその柄屋さんが付けられてたのですが、あんたにお願いしたいと。
地元で得意取った取られたのってのもな~!って気のりはしなかったのですが、周りの人から「ええのんちゃう」といわれた事で受ける事になりました。


するとお客さん通して前のと違ってバランスがいい!とか、よく利く!なんで?って事になりました。上手にお使いなんでしょう。

自分の仕事は真面目に注意深くしてるだけなのです。


でも、そう言ってもらえれると非常に嬉しいですよね。しっかりバックアップ出来てるって事でも。


当時は1本してなんぼで、手を抜いてでも数を上げる!だったので。
うちは親父が理解があったので、手を入れるっ仕事をさせてくれてました。

当時、ある問屋さんから「柄屋という職人も一度手を荒らしてしまったら元に戻らないので、手を落とすな!」とよく言われてました。

鍛冶屋さんの評判がよくなるのは大変嬉しいです。


佐藤さんとこのは鑿に厚みがあり、自分は付けてません。


炭流し黒檀イブシ口金の合わせです。関東型の細軸を付ける事もあります。
鉋の材料である船の鎖チェーンです。
マチもひねってあり、綺麗ですね~。







叩鑿で白樫の擦り合わせ




この方の系図の最初は姉婿であった、宮脇源次郎さん。伝統工芸氏の正孝さんの祖先2代目の分家で、当時からいい仕事をする事で有名だったとお聞きしました。





込みはこんな形




カスガイも綺麗に入ってます。




一番弟子で錦長男(政男)さんの錦龍の叩き鑿




問屋さんから持ち込みで8寸丈の赤樫。指定は無かったのですがこんな鑿擦り合わせはタブーでしょ。




次男(順一)さんも居られます。この方の親方は源次郎さんのお兄さんです。






問屋さんの持ち込みで今も健在です。

同じ系統形は何処となく似てますね~。
当時、独立した一人親方(源次郎・政男・大阪から来られてた方)が同じ工場で作業されてたそうです。
そんな環境で修行されてたんですね~。
コメント
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