青森県の心霊スポット「こうもり屋敷」奇談
青森県むつ市に、とあるさびれた工場の廃墟が存在している。大湊線沿いに平行する国道から眺めると、線路向こう側の森林のてっぺんを長い一本の煙突だけが突き抜けて見えるのが象徴的だ。
中心地からやや離れてひっそりと建つその工場は、かつて戦時中には化学工場として運用されており終戦とともに閉鎖されたという。正式な名称は日本特殊銅管大湊工場であるが、地元では「こうもり屋敷」という俗称で知られており、肝試しのスポットとしても有名だ。
全国的にみれば非常にマニアックな廃墟であろう。青森県の心霊スポットとして、いくつかのサイトなどで紹介されてはいるものの、少なくともそういったサイトで心霊に関する具体的な体験談は語られていないようである。
そもそも、地元民からすると「こうもり屋敷=心霊スポット」という認識はかなり薄いようである。恐山というむつ市を代表する霊山のインパクトが強すぎるせいか、こうもり屋敷で幽霊を見たといった噂はほとんど聞かれないのが実情だ…(続く)