皆さんのお陰です。徳島幻獣屋敷フィナーレ
四国徳島が熱く燃えた夏だった。波乱の幻獣屋敷が感動のフィナーレを迎えた。
痴漢事件で存続があやぶまれたが、なんと痴漢事件以降、動員が急上昇、最終日の二日前に最高動員を記録するなど最期の最期に神風が吹く結果になった。
フィナーレイベントは新町小学校での怪談イベント『阿波おとろし物語』。このイベントにも350人のサポーターが詰めかけ大盛況のまま完了した。
打ち上げで印象に残ったのは関係者全員が口にしていた『お陰さまで』という言葉である。
我が我がという気持ちを抑え、実行委員会からお化け役のバイトまで『お陰さま』という言葉を掛け合う姿は昭和の日本人らしい譲り合いの精神が見てとれた。
四国徳島という小さいエリアで7800人というイベントが成功したのは、奇跡だという意見も聞こえた。
紙一重で神風が吹くという体験を僕は何度もしてきた。奇跡は偶然起きるものではない。信じる心、公を思う気持ちが招く結果なのだ。
怪我や体調の悪化を隠しながらじっと我慢して幻獣を演じた者もいた。マスコミに取り上げられるのを辞退した者もいた。『もっと頑張っているアピールをすれば良いのに』『もっと俺らバイトの頑張りだと胸をはれば良いのに』と僕は言ったのだが、彼らはこう言った。『バイト代もらって仕事でやってるんだから、頑張って働くのは当然です。自分ら幻獣役だけで達成できたわけではありません、実行委員会の皆さんや敏太郎さん、せん夏さん、スポンサーの皆さん、商店街の皆さん、徳島のサポーターの皆さんのお陰です』
なかなか男前だ。皆さんに感謝する気持ち、これが大切である。
徳島の町おこしは成功した。来年以降も継続する。町おこしとは公の精神を持ち、社会を第一優先する人材を育成することでもある。
ありがとう徳島、また逢おう。
残るのは岐阜のフィナーレだけである。岐阜はもう口裂け女祭から数えて三年目なので安心して見ていられる。みんなも岐阜の恐怖の細道を応援して欲しい。