無線
これは三重県出身のしげしさんという男性が学生時代に体験した話だ。
しげしさんは両親と折り合いが合わず、勘当同然の扱いを受けながら法学部に進んだ。アルバイトに明け暮れる日々の中、仲良くしてくれる友人が数人出来た。特に山本さんは親元から離れて通っていて、お互い境遇が似ており、すぐに意気投合したという。
ただ、山本さんは少々病みがちで、何につけても深刻に悩む癖があった。
ちょっとしたことでも家に閉じこもって学校に来ないこともある。しげしさんは幼少の頃に祖母を亡くして以来、他者の纏うオーラが見えるようになっていたため、(詳細は「夏の魂」に記載している)山本さんの背中からざわざわとした灰色のもやが出ていることに気づいていた・・・(この続きはこちらから)