嵐の日、夜空を駆ける狩猟者たち「ワイルド・ハント」
ワイルド・ハントとはヨーロッパのほぼ全域で伝承が残されている、空を駆ける狩猟者たちの群れのことである。
語られる地域によって、これを率いる者は異なる。この伝承が生まれたとされる北欧神話では主神のオーディンやトール、イギリスの伝承ではアーサー王や海賊のフランシス・ドレイク、フランスではグリム童話で語られた「ホレおばさん」という魔女のような存在などが率いているとされている。
また率いられる狩猟者も多種多様で、オーディンの場合は死んだ英雄や悪魔、アーサー王の場合には猟犬、ホレおばさんの場合には子供たちなど、それぞれ異なった姿で語られている。
ワイルド・ハントは嵐の夜に現れ、凄まじい音を発しながら空を駆けていくが、この一団が現れるのは大災害や戦争、大恐慌などが起きる予兆だと言われている。
ハントの言葉が示す通り、彼らは狩りを行う。穢れた者や罪深いもの、洗礼を行っていないものを標的として、彼らを見つけると地獄へ引き連れて行ってしまう・・・(この続きはこちらから)