好井まさおの甥っ子が見た黒い死神
芸人の好井まさおは、怪談の語り部として知られているが、彼の甥っ子は物凄い霊感の持ち主だ。
好井の母親が病気になった時、甥っ子には母親の背後に《黒い人》を見ていた。甥っ子の話によると、父親が亡くなる前も《黒い人》がいたらしく、
「おじいちゃんの時も黒い人はいたよ。おばあちゃんも死んじゃうの?」
と嘆いていた。
その後、母親が入院中に見舞いに行った際、甥っ子が病院の二階でうろうろしていた。
「どうしたの?」
と好井が確認すると、
「黒い人が二階にいたんだよ」
と答えた。
母親の病室は三階だったので、甥っ子を三階に連れていき、見舞いをすませた。
それから、数日して母親が危篤中であるという一報を聞き、好井が病院に駆けつけたところ、母親の病室は二階に変わっていた。
山口