陰謀論はなくても、政府や大企業の陰謀はある。アメリカの性病人体実験。

陰謀論はなくても、政府や大企業の陰謀はある。アメリカの性病人体実験。

　アメリカは平気で人体実験をやる国家である。民事裁判ではアメリカ政府に対し、被害者への賠償命令が出された「プルトニウム実験」という判例がある。判例によると、自国民の妊婦にプルトニウムを注射し、子供や母体への悪影響を調べていたというのだ。
　また、１９３２～７２年にかけては、アラバマ州の性病人体実験が行われ、貧困層の黒人性病患者約４００人を未治療のまま放置、治療しない場合どうなるのか観察したというとんでもない非道があからさまになっていおり、当時の大統領から謝罪がなされた。
　今回、米ウェルズリー大のスーザン・リバビー教授の論文により、あきらかになったのは、１９４０年代（４６～４８年）に中米グアテマラの刑務所で抗生物質ペニシリンの効用を確かめる人体実験を男女７００人にしたというのだ。その手法は現代では信じられない非人道的な方法であった。性病の菌を女性の受刑者に注射したり、男性受刑者に性病に羅病した売春婦とのセックスを強要、性病に感染した受刑者をペニシリンで治療し、その効果を確かめるというものであった。一応、グアテマラ政府には話はしてあるが、受刑者にはなんの説明もない。

　したり顔で「陰謀論はない」と言っている人に言ってあげよう。陰謀論はないが、政府や企業の陰謀や隠蔽、謀略は現実に存在する。
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『人体実験』と患者の人格権―金沢大学付属病院無断臨床試験訴訟をめぐって 仲正 昌樹,仁木 恒夫,打出 喜義 御茶の水書房 このアイテムの詳細を見る

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