日本神話の太陽神「天照大神」は男神だった?!
天照大神は、日本神話に登場する伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)により産みだされた三神のうちの一神であり、皇室の祖先いわゆる皇祖神とも言われている。
一般的に、天照大神は女神だと言われているが、実は男神であったのではないかという説が存在する。
天照大神は「太陽神」であるが、第一の疑問はここに由来する。というのも、世界各地の神話において太陽神は登場するが、崇められる対象としての太陽神はほぼ男神である。日本だけというわけではないものの、太陽神を女神とする国は極めて珍しいと言える。そのため天照大神は、もともと男神であったのだが後の何らかの事情で女神へ変容していったのではないかと考えられているのだ。
記紀を読むと、天照大神は非常に複雑な性格として描かれている。通常、女神は豊かさなど母性を表す神として描かれるが、天照大神の場合、神武天皇が東征に向かう途中に八咫烏を遣わせる(日本書紀)など「武神」として登場している例も見られる。武神は男神の象徴であるはずだ…(続く)