イギリスでパブの跡地から中世魔除けの酒壷発見!
今年9月、イギリス・スタッフォードシャーのパブ跡地の発掘調査で、ビール容器を転用した“魔法使いの壺(witch bottle)”と呼ばれる魔除けが発見された。もとは他の種類の酒用の壷としてドイツで作られたもので、17世紀の物だという。
壷はしかめっ面の男の顔が描かれており、これはロベルト・ベラルミーノ枢機卿(1542~1621年)の似顔絵と考えられる。プロテスタントの信者たちは反プロテスタント強硬派だった枢機卿の顔をこのような壺に描いて叩き割っていたという言い伝えもある。研究者によると、顔つきから判断すると、森に住む悪霊「グリーンマン」である可能性もあり、壺の腹に彫り込まれている王冠をかぶったライオンの姿は、製作者のトレードマークだろうと語っている。
17~18世紀のイギリスでは、呪いを解くために、髪の毛や足や手の爪、尿などを“魔法使いの壺”に入れる習慣があった。こうした壺は、邪悪な霊を追い払うために家や建物の近くに埋められていたという。 今回発見された壺をX線解析したところ、人体から取られた物は発見されなかったが、長い時間をかけて中身が腐ってしまった可能性もあると研究者は指摘している。
なお、魔法使いの壺は、悪運を追い払う幸運のお守りとして作られる方が多かったと考えられており、迷信深い人たちは、子供の靴を壁に埋め込んだり、馬の頭の骨をドアの脇に埋めたりもしていた。動物には霊が見えると信じられていたためらしい。(文:菅野覚兵衛)
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17~18世紀のイギリスでは、呪いを解くために、髪の毛や足や手の爪、尿などを“魔法使いの壺”に入れる習慣があった。こうした壺は、邪悪な霊を追い払うために家や建物の近くに埋められていたという。 今回発見された壺をX線解析したところ、人体から取られた物は発見されなかったが、長い時間をかけて中身が腐ってしまった可能性もあると研究者は指摘している。
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