鳥取県立博物館所蔵の銅剣にサメの線画 弥生のサメ信仰と七本鮫、カゲワニ

鳥取県立博物館所蔵の銅剣にサメの線刻絵画があることが奈良文化財研究所の調査で判明した。銅剣は紀元前2世紀のもので弥生時代の中期にあたる。
サメの線画は石器、土器、木製品では全国で10数例確認されているが、青銅器では珍しい。その多くが山陰地方から出土している。
当時、日本海側にはサメへの信仰があったと言われており、鳥取埋蔵文化センターの方がアンモニアを含み腐りづらいサメの肉に対して信仰心が芽生えたと解説していた。
妖怪好きとしては七本鮫やカゲワニというサメの妖怪は、このようなサメ信仰の名残りのように思えてならない。七本鮫は竜宮の使いであり、カゲワニは人間の影を呑むという。畏怖心が信仰を生み、信仰が零落し妖怪を生んだのだろう。

