夢子のちょっとゾワッとする話「瞬間の女神」
高校2年の始業式のことだ。校長が新しく着任した先生の紹介をしていた。
「あれ?」
僕は、その中の一人を知っていた。みどり先生だ。『またか、また僕を守りに来てくれたのかな?』、咄嗟に感じていた。
初めて会ったのは幼稚園のときだった。兄の自転車に乗っていると、ふと前に両手で防ぐような格好をしたお姉さんがいた。
自転車の急ブレーキをかけると、お姉さんの後ろにトラックが猛スピードで走り去っていった。お姉さんがいなかったら危うく僕はトラックにひかれて死んでいたかもしれない。
「気をつけてね」みたいなことを言われた気がする・・・(この続きはこちらから)