『怪談』を広めた小泉八雲のルーツは少年時代の体験にあった?!
昨今は、イベントや特に動画サイトという媒体によって怪談が語られる土壌が広く開かれており、ブームと称する以上に一つのコンテンツとして君臨している。現代における、こうした怪談の隆盛を鑑みる上で、小泉八雲の存在は欠くことができないだろう。
まさしく彼は、日本における怪談流布の功労者であった。
1850年、小泉八雲(出生名パトリック・ラフカディオ・ハーン)は、アイルランド人の父とギリシャ人の母との間に生まれた。彼は複雑な少年時代を過ごしており、父の故郷ダブリンへ移住したのち、生活に馴染めない母が心を病み、両親が離婚してのちは父方の大叔母の下に引き取られ、その後母と再会することはなかった…(続く)