妖怪「えんべさん」は猿の骨を祀った祟り神か
この「えんべさん」は妖怪とも、神ともとれる存在であり、猿の骨を祀ったものだという。ある集落で行われていた奇習であり、昭和中期まで行われていた。
アトラスでも紹介してきた数々の呪法と合わせて考えると興味深い。「アシュラさん」「コトリバコ」「かんひも」「リヨウメンスクナ」などが主な呪法だ。
「えんべさん」の作り方はは次の通りだ。まず常温で発酵させた甘酒を造る。この時、甘酒は米粒が残るような具合が良く、あまり美味いものではないらしい。その甘酒を山中まで運び、猿をおびき寄せる。猿が甘酒を飲んでいい加減に酔っ払うと、村人で一斉に飛びついて猿を捕まえる。この時、猿を捕まえる村人はお面を被り、決して猿に顔を見られてはいけないという・・・(この続きはこちら)