特別公開!! 阿波幻獣屋敷・徳島世界観・設定VTR脚本 作・山口敏太郎
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特別公開!! 阿波幻獣屋敷・徳島世界観・設定VTR脚本 作・山口敏太郎
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2013年3月新夜
千葉県船橋市にある山口敏太郎事務所。
忙しく、スタッフ数人が働いている。
電話がなり、何人かがわいわいとやっている。
足をひきずりながら、コートをすっぽりと頭から被った人物が事務所に近づいてくる。
それとは違って賑やかな事務所。
その人物は、事務所の門扉にすがりつく。
そして、薄汚い手で事務所のドアをノックする。
「ドンドン ドンドン ドンドン」
若いスタッフが応対する。
スタッフ「はぁぁぃ」
怪しい人物「でっ、電報です」
コートを頭から被ったまま、震える手で
くしゃくしゃになった電報を渡す人物。
スタッフ「電報ですか」
驚いて振り返り山口を呼ぶ。
スタッフ「山口先生、でっ、電報が」
いぶかしげに山口敏太郎が出てくる。
山口「でっ、電報?」
スタッフが再びドアの方に振り返ると怪しい人物の姿はない。
山口とスタッフは困惑し電報の文面に眼を落とす。
「ヤマグチクン、ゲンジュウガ、アラワレタ。シキュウ、キキョウサレタシ ウンノジュウザ」
スタッフ「ウンノジュウザって、先生、ご存知ですか」
山口は困惑しながら
山口「あぁ、僕が影響を受けた徳島の出身の先輩作家だよ」
スタッフ「なるほど、先輩から呼び出しですか」
山口は暗い目をして
山口「いかにも、50年前に亡くなった雲野先生のね」
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以下、白黒のシーン
焼けるような太陽
誰もいない原野。
帽子に古いコートを着た雲野十三が歩いている。
時々左右の空を眺める十三。
草木がぼうぼうとはえている。
立ち止まり大きなため息をつく十三。
着物を来て机で万年筆で書き物をする十三。
時折、手をとめて深刻に悩む。
このシーンに十三の語りがかぶる。
「まだ見ぬ郷土の後輩作家よ。君がこの日記を読んでいるということは
私の隠し書斎に到着したということだね。それは良かった」
「私は戦時中、密かに政府の依頼を受けて時空間を歪ます実験を数名の学
者たちとおこなっていたのだ。私の独創的な理論と学者たちの技術が合わ
さり、我々は時空間を捻じ曲げることに成功した」
「その結果、恐ろしいことが起きてしまったのだ。空想や伝奇伝説の世界
の存在だったはずの幻獣たちがこの世界に姿を表してしまったのだ」
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山口敏太郎が歩いてくる。
古ぼけた山門がある。
その門の前には、鍵を持った全身赤づくめの少女が
無表情でたっている。
山口敏太郎が画面に向かって振り返る。
山口「さぁ、君が立つ扉の向こうには恐ろしい幻獣が潜んでいるぞ。
ドアを開けて奴らを倒す四文字のパスワードを読み解くんだ」
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