書評 中沢健の「初恋芸人」


「初恋芸人」 中沢健
中沢健くんから本を送ってもらった。最近、こんな不良でヤクザ者の自分にも後輩たちが気をつかって献本してくれるありがたい限りだ。それにしても、20代の連中の本は初々しくて良い。いやらしく読者をリサーチなどしていないうえ、全力でぶつかってくる。気持ちが良い。自分なんかは、「これがツボだろう、イヒヒヒィィィ」「ここまで入れたら対価に納得するだろう」といういやらしい気持ちが滲み出てしまうが、本書には”あざとさ”は微塵もない。本当にピュアな人なんだなと痛感した。
それにしても、自分も若い頃に恋愛小説のひとつでも書いておけばよかったと後悔した。もう43歳の自分にはこんな小説はかけない。キチガイの戦国武将が殺しあう狂乱小説が関の山だ。兎に角、泣けた、情けないほど泣けた。自分たちがガキだった時分を思い出して、泣けた。こんな事ってあったっけなぁ、久々にそんな気持ちにさせてくれた一冊だ。
それにしても、いい奴だなぁ、中沢健という男は!
まだまだこれから!魂のラストランを見せてやれ!!
(文・山口敏太郎)
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中沢健くんから本を送ってもらった。最近、こんな不良でヤクザ者の自分にも後輩たちが気をつかって献本してくれるありがたい限りだ。それにしても、20代の連中の本は初々しくて良い。いやらしく読者をリサーチなどしていないうえ、全力でぶつかってくる。気持ちが良い。自分なんかは、「これがツボだろう、イヒヒヒィィィ」「ここまで入れたら対価に納得するだろう」といういやらしい気持ちが滲み出てしまうが、本書には”あざとさ”は微塵もない。本当にピュアな人なんだなと痛感した。
それにしても、自分も若い頃に恋愛小説のひとつでも書いておけばよかったと後悔した。もう43歳の自分にはこんな小説はかけない。キチガイの戦国武将が殺しあう狂乱小説が関の山だ。兎に角、泣けた、情けないほど泣けた。自分たちがガキだった時分を思い出して、泣けた。こんな事ってあったっけなぁ、久々にそんな気持ちにさせてくれた一冊だ。
それにしても、いい奴だなぁ、中沢健という男は!
まだまだこれから!魂のラストランを見せてやれ!!
(文・山口敏太郎)
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