【MGS】行き過ぎたヴァーチャル世界は何をもたらす?過去の名作はすでに知っていた!?【クラインの壺】


SF作家アーサー・チャールズ・クラークがかつて提唱した法則の一つに「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」と言う言葉がある。
フリーライターの赤坂 翔と申します。普段はシナリオライターや、設定監修などを主にやっている売れない系オタクライター(苦笑)ですが、今回ご縁がありまして不思議.netさんにてこうして記事を書かせて貰っています。
さて、昨年2016年はVR元年だと多くの技術者やメディア関係者が言葉にした通り、生活のレベルにまでバーチャルリアリティが我々の生活に入ってきた。この技術は先にも述べたクラークの言葉の通りにまるで「魔法」だ。目に映る仮想空間が、今まさに自分のいる現実の場所であるかのような錯覚を受ける。こうした体験や感想は、実は既に多くの作家たちにより予見されており、その一部は正しく、またその一部は間違っていた。
こうした数々の予言は我々人類にとって福音でありながら、過去からの警鐘とも言える。今回はこうした数々の「予言の書」を紹介しつつ、バーチャルリアリティが当たり前の技術になった今の時代で、今後どのような問題に発展しうるのかを予想し、もたらされた魔法のような科学技術とどう付き合っていくべきかを考えていこうと思う。
「いや……無い」
「今回が初めてか……」
「訓練はしている、実戦と区別のつかない訓練を」
作中の登場人物がこうした会話をした事を知る人は多いかもしれない。ゲーム好きに限らず、多くのが知るであろう本シリーズではあるが、解説をすると、大まかにはスネークと呼ばれる主人公の兵士が敵の基地などに潜入し、目標の破壊や暗殺を行うと言うのが主となるゲームだ。
今から15年前の2001年に発表された本作では「雷電」と呼ばれるシリーズのもう一人の主人公が仮想現実空間で訓練を積んできた事を語る(実際に本作の完全版と言われるSUBSTANCE版ではその訓練をプレイする事も可能)作中でのバーチャルリアリティ空間では、前述した通り実戦と区別のつかない訓練のようで、五感もあり、負傷すれば実際に痛みも感じる。
戦闘訓練の他、乗り物の操縦など様々な経験や訓練を実際に体験したかのように得られると言った設定だ・・・(この続きはこちらから)

