ヴィルヘルム・バックハウス
演奏: バックハウス(ウィルヘルム), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮: シュミット=イッセルシュテット(ハンス)
作曲: ベートーヴェン
先日聴いたグレン・グールドの演奏で随分痺れていたので
バックハウスのは購入してから随分保管されたままでした。
ディスク:1
1. ピアノ協奏曲第1番ハ長調op.15
どこと特徴のないベートーヴェンの音楽が流れてきます
と書けばつまらなさそうですが、
誠にベートーヴェンらしいオーケストラが流れてきて
バックハウスも何もすることなくベートーヴェンを表現し切っているとでもいいましょうか?
聞けば聴くほどいろんなものが見えてくる誠に素晴らしいお手本のような演奏です。
さて録音も正直な録音で多少テープノイズが聞こえてきますが
マスタリングで無駄な加工をしていないので
オーケストラもピアノも現実の音がそのまま録音されています。
美女がスッピンで登場してきたような気にさせられること間違いありません。
最近の録音のように厚塗りの化粧でなくても見れる…聴けるのはまさしくバックハウスだからでしょう。
2. ピアノ協奏曲第3番ハ短調op.37
普段ステージの上や遠いところでしか拝めない美人が
スッピンで横に座っていてくれるそんな幸せな気持ちにさせてくれる演奏だと思います。
とにかく文句を言うところなんて見当たりませんずっと至福の時を過ごさせてくれる演奏
オーソドックスというかお手本になるような正統派ベートーヴェンの演奏が続きます。
1楽章のカデンツァはなんでしょう?初めて聴きますがいい感じですね!
本日3度目視聴のハ短調ですがテンポの微妙な揺れは気になるところですが
聞けば聴くほどバックハウスの素敵なところが感じられるようです。
オーケストラも正々堂々なんの奇を衒うことなく
ベートーヴェンと正面向いて演奏されているようですし。
ここまで威風堂々演奏されているのですから必聴ですね!
2楽章も良いのですが特に絶妙なテンポで始まる三楽章が私は好きです。
ディスク:2
1. ピアノ協奏曲第2番変ロ長調op.19
録音が1959年頃ですが録音は至って綺麗です何ら問題ない状態です。
グールドのモノラル協奏曲と比べたら1884年生まれということが驚かされますし
1969年に亡くなられたということは私が生まれた頃はまだ存命だったということです。
ベートーヴェンとしては若い頃の作品でしょうが立派にベートーヴェンの音楽として演奏されています。
2. ディアベッリの主題による33の変奏曲ハ長調op.120
始めて聴く曲なので今回は視聴だけです。
ディスク:3
1. ピアノ協奏曲第4番ト長調op.58
曲の出足は音量が小さく感じますが進むに連れてしっかりした音量になります。
バックハウスの演奏はブラームスの協奏曲しか聞いたことなく
このベートーヴェンの協奏曲集が2枚目?になると思います。
昔の演奏家として近寄らなかったバックハウスですが古い人の割りに出会ったCDは
音も悪くなく演奏も威風堂々ですのでもっと聞くべきだと思います。
そんな私ですが今はシュナーベルのベートーヴェンソナタをバラバラのCDで集めたりしています、
録音時期が1930年代と書いてあるのですがどうでしょう?
2. ピアノ協奏曲第5番変ホ長調op.73「皇帝」
ハンス・シュミット=イッセルシュテット
1900年生まれドイツ人
指揮者に関しては全く馴染みはありませんが微妙に気になるところがある程度で
ベートーヴェンをベートーヴェンらしく演奏しているしバックハウスの演奏にはあっているのかもしれません。
とにかくこのCDは何度聞いてもあきのこない演奏です。
噛めば噛むほどっていう渋い演奏なのでしょう!
Kakishima