ヘンリク・シェリング
《CD 7》
サン=サーンス:
1) ヴァイオリン協奏曲第3番Op.61、
2) ハバネラOp.83、
3) 序奏とロンド・カプリチオーソOp.28、
4) ラヴェル:ツィガーヌ
[演奏]
エドゥアール・ヴァン・ルモーテル(指揮)
モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団
[録音]
1969年
69年録音のこの曲と65年に録音されたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とではヘンリク・シェリングの使ってる楽器があからさまに違うと思われます。
ベートーヴェンの時は高温の弦が大変よく響くのですが響かせ方にコツがあるらしく苦労してコントロールしてる感じが好印象で大変人間らしさが感じられることで何度も聴ける不思議な魅力を醸し出しています。
ところがこのサン=サーンスの曲ではヴァイオリンのどの弦も均等になる安定した楽器です。
ダヴィド・オイストラフほどではありませんがよい感じで演奏されてます。
この曲を聴いてベートーヴェンの不安定な魅力がなんだったのかよくわかります。
このレベルの演奏家にとって普通に弾き切るのは当たり前
それ以上にどれくらいの愛情があるかがポイントでしょうか?
柿島秀吉
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