くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

地図にない場所(75)

2020-06-17 19:52:20 | 「地図にない場所」
(あーあ。もうだめだ――)と、気落ちしたサトルは、じっと赤の川を眺めました。
 いにしえの人々が流した涙と血の結晶である赤の川は、なぜかサトルを励ますような瀬音を立て、休むことなくとうとうと流れていました。しかし、サトルは何もできないというもどかしさと悔しさで、いつの間にかシクシクと泣き出してしまいました。
(――もうどうにでもなっちまえ)と、サトルは思いました。頭上に輝いているお日様は、そんなサトルをさらに打ち据えるように、ギンギンとした熱気を発し続けていました。

 ドッバーン!……。

 サトルがはっとして見ると、アリジゴクの怪物と格闘していた青騎士が、どういう訳か、サトルのそばの砂の下から、乗っている馬ともども、間欠泉のような熱砂を巻き上げて、姿を現しました。
 怪物との激しい戦いを物語るように、青騎士の鎧はところどころ破れ裂け、血こそ出ていませんでしたが、見るからに怨念の塊といった姿でした。
「来るなっ!」と、サトルは叫びました。
 しかし、青騎士は今までにない激しい動きで馬を操り、手にしたヤリを間髪を入れずに突き立ててきました。
「――うわっ」と、サトルは青騎士が繰り出すヤリに、右肩を貫かれてしまいました。
 サトルは「う――」と、赤い血を流す右肩を左手で押さえ、燃えるような痛さに耐えながら、ガックリと砂の上に膝を突きました。
 青騎士は、サトルを見下ろして、ゆっくりと近づいてきました。屍のような馬は、やっとサトルにとどめを刺せるという達成感からか、後ろ足で立ちあがると、天まで届きそうな声を上げました。
(くそっ、ぼくだって……ぼくだって……)と、サトルはヤリを構えて迫ってくる青騎士から、決して目をそらさず、しっかりと見据えていました。
 もう、恐くはありませんでした。もはや逃げ道はないことを、サトルは一番よく知っていました。サトルは、自分の心の闇の中で、一匹のホタルが、まぶしく光っていることに気づいていました。それは、勝機というホタルが発する、希望という名の光でした。

 ――ブンッ。 

 重たいヤリが空気を裂いて、サトルの心臓目がけて突き出されました。サトルは、青騎士がヤリを突き出したその瞬間、逆にこちらから、青騎士に飛びかかっていきました。
 青騎士は虚を突かれて、わずかに後ろにのけぞりました。青騎士は、腰にしがみついてきたサトルごと、ドタッという乾いた音を立てて、馬から落ちました。
「くそっ、このっ――」と、サトルは青騎士の上に馬乗りになり、ところどころ凹んだ兜を、ひと思いに脱がせました。
「あっ!」と、サトルは青騎士の顔を見て、声を上げました。幻の中で見た青騎士と同じく、もう一人のサトルの顔が、兜の下に現れました。
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よもよも

2020-06-17 06:06:33 | Weblog
いやはや。

寒い。

なにか一枚羽織ってないと、

身震いするくらいだわ。

そういえば気がついたけど、

18日か19日だっけか?

北海道知事が制限をある程度解除するか

発表するんじゃなかったっけ??

体育館は相変わらず制限されて自由に使えないし、

まぁ、使えたとしても接触が熱いと競技自体練習できないんだけどさ、

柔道なんかどうなのか、本部のHP見たら、

打ちこみ練習までは今のところ大丈夫みたい。

それ以外は距離とって、なんか突き蹴りの無い空手の稽古みたい・・・。

合気道はそんな接触ないからできそうだけど、

感染の状況次第なんだよなぁ。

とほほ。
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