くわずいものつぶやき

アメリカで駐在経験しました。発達障害あり、かつ思春期の年齢に成長したこどもの親としての日々を時々書いています。

『嫌われ松子の一生』

2006-08-09 23:05:58 | Weblog
ちょっと前に、『嫌われ松子の一生 上・下』を読みました。

映画化されるなど、巷ではずいぶん前から評判になっているのは知っていたのですが、特に興味もありませんでした。
が、「めっちゃ面白い!」という友人の薦めもあって取り合えず文庫で上巻だけ購入したところ、あまりの展開のすごさに通勤往復の電車内で、1日で読破し、翌日にはすぐに下巻を購入。
一気に読んでしまえるほど、続きの気になる小説でした

松子は男運が悪く(見る目がない?)、クソ真面目な性格ゆえに、つい裏を読みすぎて暴走+脱線してしまう。。というパターンを最後まで繰り返し、電車で読んでいる間も、私の眉間はシワが寄りっぱなしでした

読み終えた後は、「はー。。。終わった~」という脱力感が残りました。

この話、どこか似たようなエピソードがあったような…と思っていました。
それは、山岸涼子の『テレプシコーラ』で思い出したのですが、同じ作者によって十数年前に書かれた『天人唐草』でした

『天人唐草』も、厳格な父親に育てられた、超真面目な性格の若い女の子が主人公で、「松子」よりも不幸なラストでした。。今思い出しても悲惨…。

この漫画、フランスに留学している時に、一時帰国した友人が、なぜか厳選して持ってきてくれた唯一の本でした。
『松子』を読んだ後、仕事やなんかで辛いことや腹立たしいことがあった時、「これしきのこと松子よりマシやん…」と自分を励ましていたのですが、明日からは「響子(『天人…』のヒロインの名)よりマシ」にかわるかも。