太陽光発電と風力発電の視察に行ってきました。
一般的に、なぜ自然エネルギー発電が伸びていかないのかを目の当たりにした視察となりました。
一番ネックとなる大きな要因は、やはりコストにあります。太陽光発電は、初期投資コストが大きく、同時に風力発電は、初期投資とともに維持費が大きいという基本的な問題にぶち当たります。経済的な規模になればとも思いますが、現状の電気料金からすれば十数倍というコストは、現段階ではいかんともしがたいというのが実感です。もちろん、買電のシステムの確立、蓄電した場合のコスト減、量産体制によるコストダウンなどの改善余地は十分あるのでしょうが、時間がかかることは言うまでもないでしょう。
原発問題も多くの人が理解しているとは思いますが、実際のエネルギー転換は、現状の経済基盤や生活基盤の上に立っては、なかなか難しいのではないかと思われます。
こうした転換に政治の果たす役割は何でしょう。
ドイツやイタリアの脱原発は、エネルギー政策の転換に異論を唱える人はいないでしょう。しかし、実際にドイツやイタリアはフランスの原発エネルギーに依存していることも事実なのですが、多くの人はその事を知りません。日本との状況の違いもしっかりと把握しておかなければ、今後のエネルギー政策も理想だけに終わってしまうことが懸念されます。
エネルギー政策の転換に向けて、政治が指導的立場で進めていくためには、全体像を中長期的な視点で、現状の課題を把握しながら、利害のしがらみを超え、税の再配分の検討半分を軸に、一刻も早く制度を確立すべきと思うのですが。
一度制度が確立してしまえば、市場性が強い日本では、スピーディに転換していく可能性は十分にあるのではないでしょうか。
以上