浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

均質的な日本人

2020-08-28 08:22:26 | 社会・経済
昨日のBSNHKでどのような番組か確認していないが、保護主義化する世界の話の中で、海外の学者が、日本人の均質性を取り上げていた。
秩序正しい日本人は、対立を生むことが少なく、対立が生まれにくいため変化が生まれない、というような発言だったと思う。
確かに議論を好まないような体質があるとすれば、変化と発展はあまり生まれない。
しかし、それが必ずしも良くないということではない。歴史を振り返れば、大きな変化をしてきたことは間違いないし、前にも少し述べたように、漸進的な変化が絶えずあればそれがベストではないかと思う。
ただし、外的な要因があれば大きな変化があるといわざるを得ない。
番組でも、グローバリゼーションから協調的な保護主義の流れを期待するような発言もあったかのように思われるが、外的な大きな変化の前に、日本も積極的にかかわっていくことが望まれる。

今年の全国戦没者追悼式を終えて

2020-08-21 12:27:04 | 社会・経済
毎年8月15日に行われる全国戦没者追悼式が、コロナ禍の中、従来の10分の1の規模で、天皇皇后両陛下のご臨席の下、行われました。
戦後生まれが8割を超え、遺族も高齢化が進み、どれだけの人が、この慰霊祭の意義を感じ、また理解しているのかということをおもうとき、私たちの中で今一度、平和について再考すべき時なのです。
それは、戦争の怖さ、悲惨さを知らせるということだけでなく、ご英霊の検証を通して、歴史を知ることと現在を見つめなおすこと、その上で平和とは何かを考え、その誓いを、身近に感じることが必要です。
戦争をなくすという平和の願いは、願いだけではかなえることができないです。
今、地域の遺族会で活動をしていますが、先人の知恵を借りながら、そうした機会にすべく何をすべきか考えなければならないと思っています。
最後に、追悼式での天皇陛下のお言葉を抜粋します。
「戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。」

歴史認識を考える

2020-08-19 08:41:35 | 国際・政治
8月15日、日本の歴史上の大きな節目にあたり、遺族の一員として、「歴史認識」を考えてみた。
現代につながる近現代史の流れの中で、対立を生む歴史認識を理解することは極めて重要である。
大沢保昭著中央公論新社の「歴史認識とは何か」を読んでみた。
外交政治では、主観的にならざるを得ない歴史認識において、所詮、平行線で交わることのない所をどのように理解して着地点を見つけるかに尽きるのだろう。
歴史的事実や歴史的理解という言葉はあっても、歴史認識と同じことがいえるということである。
事実ではないという歴史であっても、政治外交上では、歴史認識とせざるを得ない。
国益だけを考えれば、永遠にその認識が近づくことはないだろう。ただしお互いの約束は尊重し、守らなければならないのだが。