浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

経済の成長を問う

2011-05-11 09:09:14 | 社会・経済

内橋克人著の「共生経済が始まる」(朝日文庫)を読み、「経済」とは何かを改めて考えさせられました。また、それにかかわる政治の役割をしっかりと考えなければならないことは言うまでもありません。

私たちは自らの経験、特に成功体験に裏付けされた考え方から抜けきれませんが、この20年の経済の停滞が何を意味するのかを振り返る必要があると思うのです。バブルまでの成長体験が、いまだに抜けきらず、過去の手法で経済成長を前提にすべての物事が決められていくという結果を問うべきです。特にITバブルが果たして厚生(幸福)としての経済成長であったかどうかでしょう。

最近の企業景況を見ても、一部の大手企業は増収増益を記録しています。もちろん彼らの努力は称賛されるべきでしょうが、一方で犠牲になっている雇用や下請け企業の努力があることも忘れてはなりません。そこにある格差を政治はしっかりと見ていかなければならないと思うのです。

以上


会派の分裂

2011-05-08 10:18:32 | 国際・政治

久々の記事となります。選挙についての記事は選挙違反ともなりますので差し控えたいと思いますが、今後4年間、同様の立場で、ブログを続けますのでよろしくお願いいたします。

さて、岐阜市議会では会派の分裂が起きており、今後の議会運営が危惧されております。新聞紙上では、議会の混乱を指摘する市民の皆様のご意見が多いようです。分裂によって統一的な方向性が見いだせないのではないか、また対立していては具体的な政策が妨げられるのではないかという懸念ではないかと思います。つまり、中央国会のねじれ現象のようにとらえられているのではないでしょうか。

しかし、一方ではそうしたことが議会の活性化につながることも考えなければなりません。多様な民意の負託を受けた議員として議論を活発化していくには、会派の分裂もやむを得ないところがありますし、分裂によって議論が表面化するということもあるでしょう。今までは会派内の議論があってもそれが表面化しないために、体制に従属しているといった見方が強く、議会は何もしていないのではないかという議論も見受けられました。

こうしたことから、単に事が進まないということよりも、民主主義の制度としての本来の議会の役割は何であるかということも十分考えなければなりません。議会は予算編成権もありませんので、制度の変更も視野に入れ、今後の議会の活性化に重点を置くことのほうが、議員の大切な役割であるような気がしてなりません。

以上