浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

「革新幻想の戦後史」竹内洋を読んで

2016-02-10 10:14:30 | 日記・エッセイ・コラム
総合雑誌の論文内容や発行部数から読み取る世論、アンケートなどの調査資料を示し、戦後の革新の流れを取り上げた論文という印象が強かった読後感想です。

先に紹介した、戦後保守の本についても言えますが、プラグマティックな現実感がないとイデオロギーの盛り上がりはないし、世論を獲得するのは難しいかなと思います。

革新性の民主党政権が実現した時の革新知識人の盛り上がりとその後の落胆に学ぶことも多いのではないかと思います。

若い世代の減少、つまり高齢化社会における政治の革新性の限界を感じずにはいられません。しかし、少数意見であっても革新性の刺激を絶えず与え続けて行ける社会でなければなりませんし、湛山のいう自由主義からすれば、排他的な動きは断じてあってはならないのです。

船橋洋一「湛山読本」を」読んで

2016-02-03 09:08:35 | 国際・政治
戦前のジャーナリストで戦後政治家、石橋湛山の言論を改めて見直したまとめ本になっています。

歴史は繰り返すとよく言われます。戦争に突入していく状況と現在よく言われる右寄りの言動が幅を利かしていく状況が全く同じとは言えません。しかし、世論が持つイデオロギー的観念的振幅の類似性を感じながら読むと、湛山の言論がいま私たちに教えてくれることは多いと思います。世論と輿論の違いを感じながら、SNSの利点と危険性を感じながら、政治に携わるものとして確かな発言をしていかなければと考えます。

この本に続き、船橋洋一さんの日本再建イニシアティブの「戦後保守は終わったのか」を続いて読んだため、今の政治状況を見つめなおすいい機会になりました。この本については別の機会に紹介します。


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