浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

昨今のニュースに思う

2011-06-29 10:19:44 | 日記・エッセイ・コラム

昨日の東京電力株主総会と民主党両議員総会の様子のニュースを見て、皆さんはどう思ったのでしょうか。意見を集約していく組織の在り方のようなものを感じずには居られませんでした。

こうした問題提起の過程においては様々な意見が噴出するということです。そうした意見をひとつに集約していくことの難しさは、多様な意見が尊重されなければいけない事と同時に、組織に所属する構成員の責任も明確にしなければならないとい言うことでしょう。それはトップの責任とともに所属する者の責任において、組織は構成されているからです。

株主配当がおこなわれないとか選挙で勝てないという論理は、組織が目的とする理念ではないのです。それは、個の責任が組織内においてなされるるべきで、社会的なものではありません。

ニュースは、そうした個々の意見を取り上げて放映されていますが、個々の責任においてという観点から取り上げたメディアはほとんど見かけません。確かに組織のリーダーの責任は大きいことは当然でしょうが、構成する組織員の責任はどうなっているのでしょうか。

批判は重要ですが、批判する側の責任、その視点で物事を考える必要もあるのでしょうか。批判や反対意見を否定するのではなく尊重することは大切だと思いますが、組織の目的においての責任を考える必要があるでしょう。

以上


施設介護から在宅介護へ

2011-06-25 10:41:59 | 社会・経済

このたび国からの介護制度メニューで、岐阜市も24時間介護サービス事業をモデル事業としてスタートすることになりました。(岐阜市議会補正予算の採決は来週27日の最終日に決まる予定ですが)

厚生委員会にて次のような意見を述べました。

「法改正も含めた今回の介護看護の24時間体制サービスの事業は、施設介護から在宅介護への流れを取り込んだものでさることは明らかではあるが、介護保険制度の根本的な解決への一助となるかは極めて疑問の残る所です。介護サービスの拡大とともに制度の財政拡大のギャップを埋めるという課題解決にあたって、事業そのもののサービスそのものが効率的に実施されるかどうかが、新規事業の実施に当たっての要諦だとすれば、今回の事業体制が必ずしも効率的なものでないと思われます。例えば、50人の介護者に対し、3交代といえども21人もの職員体制が張り付けられる人的ロス、30分圏内という移動の限界とそれにかかる時間的ロス、それに係るサービスの費用対効果など、介護に当たる効果的な介護サービスであるとは思われません。こうしたことが、結果として財政を圧迫していくような結果ともなりかねないのです。

介護サービスの充実からの在宅介護への移行という理念は理解できても、あまりにも実情とかい離した机上の政策では、いずれは破綻してしまうのではないかと危惧します。また、財政の肥大化という課題も決して忘れてはならず、木を見るだけではなく森を見る大局的な見地で事業を判断してなければなりません。

いずれにせよ、モデル事業から本格的実施の移行に当たっては、事業そのものの課題を明確にし、他の事業との整合性も図り、安易な事業実施にならないようしっかりとした体制を確立していただくことを望みます。」

結局のところ、財政規律のための新たな政策が、現実とかい離した実行となる懸念が大きいということではないでしょうか。こうすればこう動くであろうという思い込みの強い上から目線の政策は、現実の場面において実質的に行動・対応できるかどうかは、はなはだ疑問であり、設計制度の戦略ミスとなりかねません。負担だけを地方に押し付けてしまうような結果にならないことを望みます。

以上