またまた自然の作り出す氷の芸術、三十槌の氷柱(みそつちのつらら)に観に行ってきた。
西武秩父駅で三峰神社行きのバスに乗る。
バスが進むにつれて、徐々に奥秩父のV字の谷が深くなっていく。
40分ほど揺られ「三十槌」のバス停で降り、坂道を荒川の河原まで下ると冷え冷えとした氷の世界が見えてくる。
秩父駅前の観光案内所で尋ねたら、「今年は雨が少なくて・・・」と、担当者の表情もさえなかった。
そのため、過大な期待はしなかったのだが、私の想像を超える見事な「つらら」であった。
順路に従って進むと、手前が「自然の氷柱」、その先が「人工の氷柱」の二つが隣り合っている。
一通り見物し終わるころになると、陽の当らない谷底なので、すっかり身体が冷えてしまった。
不織布のマスクの中は吸水性が無く、こもった自分の息が結露して、唇に当たって冷たい。
氷の融けない川原の寒さが分ろうというものだ。
売店のある所まで戻り、火にあたりながら熱い甘酒で芯から温めた。
(実は・・・、甘酒は好きではない)
秩父の氷柱見物は、先日の「あしがくぼ」に続いて2カ所目である。
今日観てきた三十槌の氷柱は、「自然の作り出す」というところがポイントであろう。
この冬になって、斜面から染み出した湧水が氷って、日を追ってその厚さ、太さを増した結果である。
そんな労作も、楽しむことが出来るのは1月中旬から2月中旬の、わずか1カ月間と言うことである。