相変わらず暑い日が続くが、日中はセミの声はなく、陽が落ちると虫の声が聞こえるようになった。
ちょっとずつではあるが、秋が近づいている変化を感じる。
いつもおじゃまする「橙や」さんにも、その装いやメニューに秋がやってきている。
入り口にはすすきの穂に秋の野菜や果物が置かれ、秋らしさが演出されている。
そうは言っても、まだまだ暑かった一日を閉めるのはビール。
茄子の煮浸しで・・・。
さあ、秋のメニューをいただこう。
牛のステーキには「松茸」が添えられている。
和風のたれを掛けた牛がとてもおいしく、マツタケの香りとシャキっとした歯触りがちょっと贅沢な気分にしてくれる。
秋といえばサンマも欠かせない。
メニューには丸のままの塩焼きもあったが、山椒の風味を利かせて甘辛く煮たものにした。
焼酎によく合った。
仕上げは、季節メニューの「冷やしかけうどん」にする。
細うちのうどんに、よくダシの利いた冷えたつゆがかけられた夏メニューである。
もうすぐ、これはメニューから消えてしまうはずである。
トマト、キウリ、ナス、みょうがなどの夏野菜は変わらないが、最近、以前のエビ天に替わり、青森産の地鶏焼きが載っている。
好みにより「レモンのしぼり汁又はオリーブオイルをどうぞ」と言われ、オリーブオイルをほんの少し鶏にかけてみた。
冒険(?)もここまで・・・、「和」の領域は越えなかった。
今は、往く夏を惜しみながら、本格的な秋を待つ端境期に当たろう。
夏と秋、季節が入り混じったような食事を楽しんだ。