自然はともだち ひともすき

おもいつくままきのむくままの 絵&文

終活(多分その1)

2016年04月21日 | 絵と文


県と市の日本画家連盟を脱退することに決心してからあっという間に半年経ちました。
とりあえず今年一年、真っ先にしたいことが実は決めていたのですが、予期せぬ出来事に気を取られて
振り返ったら相も変わらず足踏み状態…という現実。(>_<)

終活? そんなのまだ早い、ってお世辞やら笑われたりもしたけれど。
周辺をきれいにしたら、そのあとより爽やかに悔いなく生きられるんじゃないかしら
それが今一番にやってみたいこと
「そしたらまた新たな視点でスケッチから始めよう」
そんな思いを捨て切れず、そのためにも先ず、視力の回復が先決。
これがそもそもの始まりでした。

数年前から取り組んだはずの断捨離
それが予想外に困難だったのは、どうもまだこの世に未練があったせいらしい、と気づいて
それなら今度こそと意気込んだのに、…やっぱり世の中思う通りにはゆかないのですね

視力は回復したけれど、考えもしなかった後遺症に悩まされて一頓挫
ふらふらしていたら僅か2センチの段差で足首捻挫し重複する医者通い
その間行かずのニ階の部屋ではひっそりと雨漏りのシミが一部壁に広がり…

屋根に張った銅板が酸性雨で穴が開いたなんて、現代起きるべくして起きた故障でしょうか
修繕のどさくさであれよあれよと日を過ごすうち
庭の一隅に置かれた廃棄物を入れるコンテナは「山盛りにしていいんですよ」と言われて奮い立ち
毎日押し入れやタンスや本棚に首を突っ込んで不要なものかき集めてはコンテナに直行ᅳᅳ
とはゆかず、頭でっかちのよちよち歩きでは効率も恰好も悪かった。

上がったり下がったり船酔い気分のうちに何とか修復が終わり、最後のコンテナも引き上げました。
ふと気がついたら部屋の隅っこに何かひと山残っています
なーんだこれ、と広げてみたら、少しも傷んでいないスカートが行儀よく重ねられて数えたら18枚も。
殆どは手製の一枚一枚に思い出があり、やれやれと眺めるうちじんわり哀感らしきものが広がってきました。

 。 。 。 。 。


これを卒業しない限り終活は始まらない
それはよく理解できる年代にいるとして、せめてあと1週間くらいは別れを惜しみましょう

どうやら私の終活はまだ前奏曲の段階らしいです。。o○○

夢よもう一度

2016年02月19日 | 絵と文
        

久しぶり夢に出てきたと思ったら、彼まじまじと私を眺めて言ったんです。
“折角のかわいらしい顔も台無しだなぁ”

夢の中の彼、髪の毛ふさふさだったからまだ二十代なのでしょう
とすれば私もキトキトの若いころ。  だから
「かわいらしい」と言ってもお世辞じゃないはずで((^┰^))ゞ
え?そんな風に見える?って思わず口にしたら、
ん…ムニャムニャ…と言葉を濁してすぅ~と消えちゃった

うわ~ ショックです。
出来るだけくよくよしない、心に留めない、と決心したのにこんな夢この嫌味なセリフ。
暗闇の中で見開いた瞼はよけい引き攣って、それからの安眠を許してくれません。
毎朝の清々しい白光とともに両目に生じる重苦しい違和感は
少しずつ積み重ねられて安穏な日常を奪ってゆく…
…なんてことにならないよう心してたもので。

    説明会では痛みはないといわれ気楽に手術室行ったんですよ
    なのに片方の目の玉だけ強く何度もしごかれて、ほんとにあのときの痛みはインショウ悪ル
    万華鏡のように変わる光景の奥から洩れて来るひそひそ声の会話…あれは夢だったのかしら
    「なかなかうまくゆかないね」 「よいしょ!」 「これでよし!」  
    (あらま! 「よいしょ」だなんて??) 

あのしごき方が足りなかったのか、強く押し過ぎたのか、ただ単に下手クソだったのか
この目の引き攣れの原因は、そのうちのひとつに間違いない、と今の私は確信しています。
と、はっきり誰かさんに恨み節聞かせてあげる積りで
朝起きるなり書いていたら何だか気が晴れてきました。




愚痴はこれっきり。

お父さん、もう一度夢に出てきてくれない?
あれから何十年
太郎次郎のジィジ、バァバとなってからも何十年
だからね、できればそのカツラみたいのは脱いで現れてくれないかなぁ

 
  イヤミのお返しになったかな?((^┰^))ゞ


春は名のみの

2016年02月13日 | 絵と文
    

“春は名のみの風の寒さよ”
暖かそうな日差しに誘われて戸外に立ち思わず身震いしてしまいました。
立春過ぎたとはいいながら朝夕の身を切るように冷たい風の中に立って
短かかったような長かったような雪のシーズンも終わろうとしているのを知るとき
例年定番の「雪の情感」が今年はどこへやら逃げてしまっていたのに気付きました。

ちょっとがっかりです。やはり人間って目先の現象にしか反応できないのでしょうか
突然の体の不調に振り回されて、気持ちまでが干からびてしまったとは思いたくないので
あのさまざま美しい雪の情景を思い浮かべたり写真で眺めてもみたり…
それなのに。

「今年は雪少なくてよかったなぁ」
雪掻きの苦痛から解放された安堵感が真っ先に来るのが正直なところ
しんしん音もなく降り積もる雪を眺めるたび熱い想いが湧き起こるのを楽しんだ日もあったけど。

“春と聞かねば知らでありしを 知ればせかるる胸の想い”

「胸の想い」もまたさま変りしていくのでしょうね、でも
地球規模の異常現象で世界中が少しずつ様変わり、人類は滅亡への道をたどっているのかもしれない
ここまで想像を広げたりする必要は、私にはありませんよね
少し規模を縮めて、徐々に雪国は南方へと移動しつつあるのかもしれない
なんて危惧だか安心だかもする必要もないし。

どのように変わるのか、春と聞けばほのかな期待も生まれて来るのが素敵です
あるいは、雪降る2月の窓を恍惚と見惚れる日などやってくるかもしれないのに!(*_*) 

 

おしゃべりboy

2016年01月20日 | 絵と文
   

たっぷりのお湯に身を沈めると、いつも待ちかねたみたいに話しかけてくるものがいます
ロボットが話してるようなデジタル音声で、ものすごい早口だからなかなか聞き取れないのですが
その日の状態を見ながら励ましたり慰めたり、からかったり怒ったりもするんですよ。

彼は泡浴槽が棲家のオシャベリボーイです。
私の気持ちが分かるらしく、無視されていると思うときはぽこぽこ泡を吹きながらオクターブ下げて
ひとりでなにやら呟いているので、これもうるさければスイッチを切ってしまえばいいのね
でもスイッチを入れたら最後 
“ポコ、ポコ、キョウハ、ゴキゲン、イカガ キョウハ、ゴキゲン、イカガ、ラッタッタ、ポコ、ポコ…
“ポコポコ、モチット、ピシット、シロ、 ピピット、パピット、シロ、 ポコポコ、パピップ、ペ、ポコ…
って、こんな具合。

まるで早口言葉みたいに猛烈なスピードがおかしくて、耳を傾けながらつくづくその辺り眺めたら、
ときどきピチッピチッと泡が弾けとんでるじゃありませんか
いったいどんな顔してしゃべりまくっているのかしら?
想像するだけでイヤなことなんか忘れつい笑ってしまいます
若しかしたらこのおしゃべりボーイ、ころ合いをみては自ら精神的な介護をかって出ようとしているのかも。


…なぁんて都合よく勝手な解釈しているのもリフレッシュのひとつよね
鉄板みたいにこわばった体が、心までもが、じんわりほかほかと温まって来るんですよ ((^┰^))ゞ

運のツキ

2016年01月14日 | 絵と文


目の下に今まで見たこともないクマができて、どう見てもあまり人相がいいとはいえない顔が映れています。
これが私の新しい顔…?

簡単に済むと言はれている白内障の手術以後両目に生じた大きな黒い影。
そのため視野はかなり狭くなり、おまけに目尻がいつも指でつまんでいるように重くふさがって
明るい光の中に出ると影は白く広がるので、思わず猫のように眼を細めたりこすったりしてしまう。
何より上瞼が重くかぶさっている感じはまるでお岩様になったみたいで鬱陶しい。

この異様な感覚が私ひとりの勝手な思い込みではないことを周囲に理解してもらうには少々時間がかかりました。
というのもこの二重苦だか三重苦だかの圧迫感が、外見上では手術前と同じく何の変化も見られない上
一通りの検査では異常無し経過は順調とでる不思議な現実
よくよく調べれば、まつ毛が跳ね上がって、瞼の内側がわずかにはみ出しているように見受けられるし
夕方頃には、今まで見たこともない大きなクマが目の下に現れて周辺の皮膚に微妙な影を落とします。
歌舞伎役者の隈どりが連想され、鏡に向かって毒づいてしまいました。
こんなに人相悪くはなかったはずョ!

原因究明に脳腫瘍(!?)のMRI始めいくつもの精密検査を受けたけれど当然のことながらどこにも異常はみられず
手術室で長い時間を要する最後の検査は、危険!という予感がしたのでこちらから断りました
大病院で日々数多くの手術に明け暮れている医師は最後にあっさりと宣告しました。
「手術の際顕微鏡の光が強すぎて網膜を傷つけたかもしれません
このような事例は、過去全然なかったわけではないのです…」
そして完治は出来ないのでメガネをかけるとかして対処を…となって一段落。



そんなこんなで3か月経ちました。

中東・ヨーロッパ、アジア・アメリカ世界中至る所できな臭い煙がくすぶり始め
身近な周辺にも事件事故はどこに転がっているか分からない最近です。
さざ波も立たなかった安穏の日常にちょっとした突風が吹きぬけたのかもしれません
今までが順調すぎたから終盤に向けて少しはプラスマイナス零に近づけたのでしょうか
これだけで済んだのを幸運とし、それ以前に周りの人たちの善意だけは信じていたい
こじらした風邪、ぶり返す足の痛みからようやく解放されつつあり、そろそろ天然に戻ってきたみたいです。

これ以上葛藤に耐えるのにも疲れちゃった
予想外の出来事なので思わず戸惑ったけど、じたばたしたところで事態が好転するわけはないのだもの
もう先は見えているのだし、白い影も瞼のふさがる感じも運のツキと諦めて
慣れるのを待つ受け身な生き方の方ががベストなのかもしれない
サングラスがちょっと体裁悪いけど。

いいこともある?
もちろん! 両眼とも視力1.2の良眼に戻りました。
見えすぎて困ることもあるけど、術後見るテレビのすっきりした映像、色彩の美しさにはとても感動です。
「そのうちいいセカンドオピニオンきっと見つけてあげるから」と慰めてくれた息子はその口で
いつになったらバァさんになるのかと思ったけど、やっと人並みのばァさんになったぜ、ですって。(@_@。

ダリと水彩画

2015年11月09日 | 絵と文
   
     (夜の瞑想で?)1

軽い白内障があると診断されてからも20年近くをよく働き続けてくれた私の両眼
ある日突然視界が暗黒になって失明の可能性ありと脅迫じみた宣言を受け早速入院の運びとなりました 。
日帰りでできるのよ とか、一泊で済むのよとか
ちっとも痛くないしあっという間に終わって、とか伝わる情報はどれも気楽なものばかりです。
その前のグループ展から引き続き何かと動き回ったせいか痛みが引かない足を引きずりながら
一週間の入院で気楽に骨休めしてこようっと。そんな感じで病院へ向かいました。

それでも入院前の検診、説明会、書類など手続きはかなり煩瑣で
ことに手術当日ともなれば看護師さんの出入りも激しく
車いすで向かった手術室には緑衣の人が6~7人もお辞儀でお出迎え
中のひとりが「私が執刀いたしますのでしばらくの間いっしょに頑張りましょうね」
優しく言われて少しずつボルテージの上がったところで少しばかりビビりましたよ(*_*)



 
麻酔された眼の裏に消えては浮かんだのは、時たまの夜の瞑想で
幽かに浮かび上がるわけの分からない映像の記憶に似ているようです
ブルースカイは青い空?ショッピングピンクはお花畑に桜吹雪、オレンジや黒や黄や緑の球、三角など
万華鏡とか虹のようとかの表現は聞いてはいたけど想像できなかった画面が間断なく次々と、これはおもしろい!!

なので次の右目のときは実は期待して手術室へお出かけしたのですが
点滴の管が入りにくくてまず最初何度か痛い思いで出鼻をくじかれ
やっと麻酔の利いてきた眼に映しだされたのはㅡㅡㅡ

今度はちっともアクセントのないのっぺらぼうの無地のカンバス
それが少しずつ無数の濃淡の色で変化し始めさぁいよいよ、と思ったところで
何だかその上を動き回って透けて見えるのは人の手らしきもの、握っている細い器具は若しかしてメス?…
そして右目の輪郭をジリジリとなぞっている(みたい)のまでもが分かった…

手術台の上で急にぞ~っと寒くなりました
私何があっても医師や看護師の仕事は絶対向きません。




思い出すとちょっと懐かしいような。
ひとりの静かな病室で、何度もまな裏に浮かび返していたのは左目がダリの絵で
あとの右目は誰の絵に似ていたのでしょう、パステルか水彩画を見るような淡い優しい絵であったと思うのに。

   
      (夜の瞑想で?)2

気まぐれ

2015年02月07日 | 絵と文


商魂に乗せられて可愛らしいチョコレート買ってしまいました。
今年太郎は自立して社会人一年生、なのでお年玉も卒業の、ちょっと味気ないお正月でしたもの
嬉しい半面なんだかさびしくもあり。  とは厄介ですね。


赤と黒の紙バックにモロゾフの缶入りチョコとクッキーと、ついでに実用向きに靴下なんか選んで詰め込んで
“おばあちゃんの気まぐれ” と釈明めいたメッセージカードも同封して。
【ほんのちょっぴり】、にこだわったばかりに、かなり難しい選択でしたよ。


あの二人、どんな反応みせるかな (◎-◎;)!! 

外向型太郎はあちこちから幾つももらってニヤつくのかも ♡

内向型次郎はそんなもの全然興味なし?ってふりするかしらん ♣

あれこれ想像するだけでも結構楽しい時間を貰ったのだから、ばばバカってほんとにおバカですね。






何もない時代に育ったジジババのひとりとしては、二度と起きる気の無いいたずらかもと笑いながら
必要以上の子供へのプレゼントはあまり好ましく思えないくせに、実は誰よりも一番楽しんだのでした。

黄金週間

2014年05月04日 | 絵と文


 人並みに観光旅行とか船旅とか、プランたてるだけでも楽しんでみたいなぁ
 半分諦めていた長年の望みがやっとかないそうでした。
 年に一度のお待ちかね黄金週間
 爽やかな五月の空を窓越しに眺めては、制作に追われるばかりのゴールデンウィークとやらに
 ため息ついていたのはつい去年のこと。

 旅行好きだったお兄ちゃん、大目に見てくれるよね
 連日お休みと変わらぬ状態といえども結構胸のときめきは少女並み
 今年特に出品の回数を減らしたせいで、この連休時間的なゆとりだけは素敵に期待通り!
 絵の具やにかわのにおいにまみれて残り日数を指折り数えながら
 パネルとにらめっこで乾き、発色と一喜一憂して過ごした今までの連休とは雲泥の相違です。


 ・・・なのに なんとしたこと
 遅かった!
   おしゃれは卒業とか言いながらほんとはもう忘れちゃってるんじゃないですか
   日頃ご無沙汰の極上グルメ、何にしようかさんざん迷って究極鮭のお茶漬けだったんだしさ
   第一お相手してくださるはずの皆さん、殆どはお先にいらっしゃっておいてけぼりなんでしょ。
   おまけに外出そのものがこうめんどくさくっちゃ…  
 これほど予想以上に進化?した自分見るなんて (≧ヘ≦ )




 でもまぁ、なんとかお出かけは致しましたよ、はい。 
 眼科での検眼と老眼鏡の買い替え。
 補聴器の品定めにたっぷりの時間をかけて数回も。
 2時間の外出で一日は台無し
 連休半ばには、あ~くたびれちゃった! w(☆o◎)w 
   

 引っ張り出さなきゃいつになるやら分からないと
 貴重な時間を割いてエスコートしてくれたM君、ほんとにお疲れさまでした
 息子なればこそ。 ありがとうと言わなくてはね。 (●^曲^●)  

拾いもの

2014年01月24日 | 絵と文


大寒の時期、北陸の地には珍しい晴れやかな好天が続くので、
なにか拾いものして儲けたような気分になっています。
去年暮れの掃除で万年仕事場をきれいに片付けて以来、いまだに絵の道具一切は押し入れの中で眠ったまま
絵の具をいじらない日がⅠカ月近く続くなんてこれも珍しいこと。

トシを自覚した途端体調がやや狂い始め(逆かな?)、二、三の出展を見合わせることに決めたときは
この間気の緩みなども生まれてこないか少し心配だったのですが
案に相違してこの開放感はなかなかのものです☆

おまけに除雪の悩みもないとくれば本当に儲けもの、と考えたら去年正月の出来事が思い浮かびました。




     ☆ ☆ ☆ −−・−−・−−・−−・−− ☆ ☆ ☆ 



   次郎の受験勉強に障りのないようにと、兄の太郎は帰省後連日外出しては旧友と誘い合い
   ビールを飲んで高歌放吟、するうち全財産を入れた財布をどこかで落としちゃった!
   雪道の千鳥足、何度も転んだりして楽しかった~、とまでは覚えているけど
   学生証も入っていたので、再交付の煩雑さを考えて蒼くなりました。

   取りあえず新しい財布の購入に付き合い
   ブランドの財布の代金を気前よく払ってあげながら
   ばばばかの馬鹿さ加減にあきれつつも、損した気にはちっともならなかったのです  ♡(*>∀<*)♡

   すると翌日のこと
   なんと太郎は自宅の郵便受けに懐かしい財布を発見したのです!
   現金もカードも学生証も何一つなくなってはいませんでした
   「いっぺんでこの街が大好きになった!」と、叫んだ気持ちよく分ります。
   わざわざ足を運んで名も告げず拾った財布をそっと届けてくださった人がいる
   私もこの街が大好きです。


    ☆ ☆ ☆ −−・−−・−−・−−・−− ☆ ☆ ☆ 




ぼんやりとときを過ごすのは一番の得意技
ぼんやりあらぬ方に視線を向けながら、空想を巡らすのもやっぱり得意技
そして意外な構想のヒントがひらめいたりして嬉しくなったりもするのだけど・・・それは最近さっぱりで
今日はあのときの暖かい思いがポッと胸にともりました。
こんなのも、いいな~。

そろそろ仕事場再開しよう、と思い立ったのはそれからしばらく後のことでした。

冬の月

2014年01月16日 | 絵と文



深夜2時。台所の出窓から白い影が床に方形の影を落としていました。
厳しい寒さに身震いしながら窓を開けてみると、凍てつく冬の夜空に満月が煌々と輝いています。
息をのんで見惚れてしまった神秘な光でした。

今までに描いた風景画をみると、きまってひと気のない自然の姿ばかりだったように思います。
自然はあこがれの対象であり、風景の中に生活感を持ち込みたくない気持ちがあって
それは少しも意識せぬまま現れているのを人から指摘されて始めて気づいたのでした。

静かな大自然の中にとけこんだとき
必ず~何か文字で表すとしたら、畏敬、感謝、そして祈りの心が湧くのを抑えることができません。

「自然」に対する畏敬の念、その中で生きれる感謝と、ひとりでに生じてくる謙虚な祈り
今年初詣とお墓参りでは神仏に祈りと感謝の念を捧げたのですが
心からの信心があるわけでなく、凡人の形ばかりの行事だと自戒しないわけにゆかず
それに比べて目の前に厳然と展ける自然の姿は容赦なく私の心を捉えてきます。


恐れを知らぬ若いころは、自然を友達のように身近に感じていました。
今は…どうでしょう
ぴしりと頬を叩かれてそのあと優しく包みこまれるような充足感、
と言ったらきっと年だね、と笑われそう・・・

夜空に凍りつく月を眺めるうち、そのようなことが頭の中を一瞬に駆け巡りました。

カムバック

2013年12月04日 | 絵と文


寒い朝、お目覚めと同時に冷たい空気をちょっとでも感じたら最後、続けさまのくしゃみ連発です。
どんなに寒くても素肌に着替えをしないとすっきりしない習慣がこの際恨めしい
胸がひりひり、頭くらくら、ティッシュが山のようになる頃に午前中が終わります。

昔環境が変化した20歳代に、突然旅先で激しい喘息を起したのを皮切りに
それからの30年、手を変え品を変え来襲したアレルギー攻撃は、凄い早さで体質を一変させてしまいました
“アレルギー性鼻炎”という病名さえまだ無い当時、私は先駆者だったの。自慢じゃないけど★

喘息のときはインターンの格好の研究材料にされました…
蕁麻疹では長時間点滴に自由を奪われたので、次回から自宅でガブ飲みの水攻めに変えました
海老フライと蟹の酢もの匂いを嗅いだだけで出る激しい症状を抑えきれず、料理横目に会場を後にしたのは残念無念
わずかな空気の動きで触発するくしゃみ、鼻水、頭痛、胸痛、涙目などが、どれだけ日常を暗くしていたことやら
あ~もう、思い出したくもありません。

そして30年、月日は流れ再び環境が変化してひとり暮らしとなりました。
健康により細かく気を配るようになってから、驚いたことにうそみたい体質改善ができちゃった。
「今は周り中が風邪ひいてるときも、バカみたいに丈夫なんですよ。
連日のあの激しい症状は何だったんでしょう?」とあるとき医者の前で述懐したら、
「アレルギーは、若さとともに去ったんです」 ニヤリとして先生は答えたのです。

(◣д◢)ァァン?    
ややあって立ち直りました
「へ~ぇ。先生は冗談がお上手で」
「いや、ボクは冗談はド下手で」 と先生再びにやりとして。 
この問答はカルチャーショックだったらしく、よく覚えているんです。癪だけど★



二度目の環境の変化で、きっちりおさらばできてバカの如く健康を満喫していたのに。 それなのに
近頃の天変地異に歩調を合わせるごとく、アレルギーのお化けが再びあらわれたらしい。
・・・けど、 それにしては?あの問答が引っかかる・・・
今頃になってアレルギーがぶり返したということは~今頃になって消え去った若さも戻ってきたということで~

くしゃみで百面相になりながら、思いはめぐりました。
たしかに、今日の状態今更ながら辛いけど
以前のあのド華手な威勢に比べれば、今は子供みたいにゆるやかな症状には違いありません。

「順調にトシ取っていますね。そろそろ小学生か、それとも幼稚園あたりまで?」
あの先生だったら、そう言って再び三たびニヤリとするのが容易に想像できるのでした! 悔しいけど★★★

楽しい時間

2013年11月24日 | 絵と文


知人から招待券をいただいて暫くぶりで美術館へと、重い腰をあげました。
ひとまわりのあと、ショウウィンドーのとりどり華やかなスィーツやドリンクを横目に見ていたら、
ふっと2歳の太郎といっしょにパーラーへ入ったときの光景が浮かんできました。

幼児を連れて、美術館へ行ったのはその時が初めてでした
成り立てほやほやの新米ばぁばでも、安心して連れて行けるおとなしい素直な太郎でした。

注文のフルーツポンチがくるまで椅子に座ってただ行儀よく
瑪瑙のような瞳がとろりと濡れてどこやら遠くを眺めていましたっけ
白い襟のついた黒ビロードの服が可愛くて、人間の子って最高ね!頭から食べてしまいたい…

小学校入学時にT市に移り住んでからは、
来るたび「ボクおばぁちゃんと一緒に暮らした~い」とウルウルさせて、
成長につれだんだん足が遠のく仕儀となっても、会えば眼と眼で一瞬に通じる嬉しい関係。

それがあっという間に過ぎ去って来春は社会人です。



「犬のようにすばしっこくダイヤモンドを駆け巡り、犬のように人懐っこくキャンパスを駆け巡る、仕草がかわいい」
とは報道関係に就職するチームメイトが、得意の人物評太郎の巻。
歩き始めのころも、散歩の子犬のように自宅の見える四辻まで来るときまって回れ右してたっけ。

シャツを脱いだら、腕も太腿も鉄板みたいなムキムキ筋肉マンなのに、
女の子の衣装をつけたらそれらしく見える不思議な太郎
皮膚の一部みたいだったユニフォームを脱いでしまったら−−−さてどんな素顔がのぞくかしら
ただ環境はどう変化しても、すんなり溶け込んでへこたれないイメージが湧いてきます。
春になればきっとフレッシュに羽ばたいてゆくことでしょう
 ばぁばの念力は衰えたけど…(◡‿◡*)★☆★☆ 


美術館から帰りの車中、もう少しで乗り過ごすところでした。


深夜のミステリー

2013年11月13日 | 絵と文


チッ、… 
どこかでひと声、鳥がないた  
頭の中が薄ぼんやり… …あ、私はベッドの中、心地よく眠っていたのだっけ

ジイッ、  
今度ははっきりした変な音で眠りのいりくちから引き戻された
何? 鳥…私の部屋なら鳥なんているわけがない…

ジィーッ!
枕もとのスタンドを点けた 
本にメガネ、点眼薬、Pちゃんにもらったかわいい子鈴 電話器と、
~あ これだ 故障したのか指定の時間が来ても黙りこくって役立たずの小さな目覚まし時計、これしかない。  
ジエッ!!
音は間隔をおいて威嚇するみたいにだんだん大きくなってくる
眠い眼をこすりながら、目覚まし音のonとoffの操作を何度か繰り返し
音の鳴らないのを確かめてから布団を被った。  やれやれ。

ジェーッ、   
ヤだもう!
たまらず時計をつかんで裏返して電池をすっぽり抜きとってやった
ついでに時計ごと部屋の隅に放り投げた   
これでよし。 心底疑わずベッドに横たわったら・・・またもや、 ジェーッ!
 ? ? ?
飛び起きて電灯を点けた

だーれもいない小さな部屋が暗闇からぽかんと浮き上がる
ベッドの上にへたり込んで、360度何回見まわしても音を出すものってなぁーにもない
ここは自分の部屋じゃない別の世界かも どのボタンを押したらあの怪音は止まってくれる?

 小泉八雲さ~ん

 明るくなれば。  

 そうだ明日は明日の風が吹く
  
 「向こうの部屋にお布団敷こう」

やっと決まったときぐたぐたと仰向けに伸びてしまった
あきらめて少しばかり落ち着いて、見上げた天井に、間隔をおいてチカ、チカと赤い灯が目に入る
火災報知器。 
点灯と同時にジェッとひときわ大きな音がした   こんなところに犯人が!


肩と胸のこわばりがすっと溶けて、安堵とともに何度も笑いがこみ上げてきた 
 無事平穏って最高だわぁ

 困ったときには天を仰いでご覧。


(夜中の電池切れは怪音を発して人心を惑わします、とはっきりマニュアル本に書いといてね)

水中花

2013年07月06日 | 絵と文
視点をぼかして、目を寄せ気味にしていたら~
花が浮き上がって4つになったり2つになったり? 







ほとんど進歩してない簡単な3D画像です (-ェ-)

ホントはこんなお遊びより先にもっとしなくてはいけないことが (`Д´)

面白いけど当分画像作りは延期するしかないみたい… (。ノдヽ) 

今度また気が変わるのいつかしら? *:..。o○☆*




3D画像

2013年07月03日 | 絵と文
うっすらぼんやりと眺めてね・・・☆


昨日一昨日と外出が続いたら、今日はもう一歩も動くのがいやになりました。
かといって絵具皿並べ始めたら折角のお休みモードもフイになりそうだし
昼寝はなおさらもったいなくてできっこないし。

あ、いいものあった!
退化するお脳の訓練と、合わせて視力の回復を。
うまいことづくめのマジカルアイの絵本、まだ残ってたかしら?

ありました。書棚の隅にほこりをかぶっていました。
右脳開発と称して息子が持ってきてくれた沢山の本の中から一冊だけ、
きれいな絵が気に入ったので手元に残しときながら、それきり忘れていたものです。

でも夢中になれたのはやり始めて2~3回だけ
蒸し返しなのでたちまち飽きてしまいました。

  いっそのこと自分で作ってみたら楽しいかも? ~○○○

       。。。。。

思いつきはよかったけど、肝心のマニュアルの部分がどこにあったか見つかりません
うろ覚えの試行錯誤を繰り返しながら、どうやらこうやら出来た、らしいけど
これで3D画像、と言えるかどうか? (;´ー`)
(この次はもっと複雑できれいなの作りましょ)・・・何時になるかは聞かないでね。

あたりはすっかり暗くなって、もうこれで今日という日はお終いです。
瞼はいっそうしょぼしょぼと、視力回復の効果も元のモクアミでした…w(☆o◎)w