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体を動かすたび部屋の中を花活けの水仙の甘い香りも仄かに揺れる。
軽く診察を受けたつもりのPCが、思いがけない重症で病院入りしてしまったあとの寂しさを慰めるように。
PCというしろもの、これさえなければもっと絵に専念できるのに~
という弁解は単なるカッコ付け。
分かっているけど普段そう考えることで私の一日は成り立っているみたい。
形と色で何かを伝えるよりは、手っ取り早く直接文章で表現するほうが~
などとときどき思ってみても、次々あふれて始末に困るほど物思いにふけったのははるか昔のこと
今では奥底の知れないほら穴を覗き込む枯れ木のように途方に暮れて突っ立っているばかり。
少々行く先が見えてきたら、人間ってこんな風に変化するんだ。
PCを修理に出してから、絵のほうが順調にはかどるかと思いきや、明けても暮れても心の隅であの子のことを考えた。
普段は熱中を恐れ後手後手とあとに回して、むしろまま子扱いに近かったのに。
これじゃぁ○○依存症だ××依存症だと笑ってなんていられないよ。
ひとつことしか打ちこめない因果な性分なのに、近ごろは絵筆片手にほんとなんとも気にかかる。
手枷足枷はめたように自重しながら、まずは作品へと対峙するのだが、
対象が2個になったら集中力も2個分!、どころか二分の一に半減してどっちもまるで中途半端。
やっぱり欲張っては返って大損、この算術が身にしみた。
~~でも…
まぁいいじゃないの 楽しみながら描く、今じゃこんなスタンス結構好きなんだから。
・・・あの子がやっと手元に返ってきました。
何事もなかったように収まるところに収まって、私もまた何事もなかったようにパネルに向かいます。
今日も水仙の香りが何ともいえず優しいです。