昨日から、S耐富士24Hが実施されており、21時間を超えたところです。
昨日、ちょっと会話をしたところ「車って壊れるんですか?」という話が出ました。
今年のS耐富士24Hは、重大で大きなトラブルも少なく進んでいます。
さすがリアルドライビングというか、ルールをしっかり守っているというか「チェッカーまでしっかり」を考えているスポーツマンだと思います。
これを見ると、グランツーリスモのオンラインでは、ちょっとマナーがいまいちだなと思ってしまいます。
クルマは壊れます。
一般の人は、バンパー(フロントエアロ)が割れるとか、ライトがつかないといった目に見えるトラブルはわかりやすいと思います。
まあ、ほとんどの一般ドライバーは、これにも気が付かないかもしれません。
本当に重要なのは、目に見えない部分の故障です。
そして、ドライバーは「何か変だぞ」と感じる能力が試されるわけです。
車を所有するという事は、こういったところに気が回せないといけません。
シミュレータでは、身につかない技量になりますね。
車内で、急に「カタカタ」言い始めるとか、MTシフトが渋くなった・シフトが入らなくなった、足回りから「シャー」と言い始めた、クラッチの位置がズレ始めた。
色々あります。
そしてエンジンがかからない、電気が点灯しない。
ほとんどが目に見えないところですが、感覚をつかんでおけば感じ取れるところですね。
これが分からないと「壊れるんですか?」という感覚になるのもしょうがないのかな?と思います。
実際は「壊れていることに気が付かない」ところかな。
さて、前述の”耐久レース”。
役割として、リザルト(結果)が重要な所もありますが、チームによっては「クルマを壊す」「クルマが壊れないか試す」という役割もあります。
24時間レーシングスピードで走るという事は、一般の人の何年分の負荷を24時間で試していることになります。
完全に「負荷試験」の意味合いでしょう。
そうやって壊すことで、壊れやすい機械やゴム、油脂類の劣化のデータを得られます。
その結果が、一般車の開発に生かされるという事になります。
・・・当然、一般車にフィードバックされず「コストが上がるから、壊れる前提でほっとく」という判断もあるかと思いますが。
何が言いたいか。
こういう場所で「壊す事」で商品、製品の技術向上が、一般の人にわたる製品の信頼性向上になるという事ですね。
極端に言えば、誰かの犠牲の上に、より良いものが生み出されるという事です。
そういう意味合いがあるので、決して暴走行為やルール無視、マナー無視で良いというわけではないのです。
リアルでサーキットを走っている人は、一般道ではマナーが良いのはこういうことろです。
常に乗りながら「壊れないか」を感じつつ走っていますので。