ガッツ藤本(藤本正人)のきょうのつぶやき

活動日記ほど堅くなく、日々の思いをつぶやきます

高次脳機能障害について

2010-01-26 17:43:13 | 勉強会など
1月23日有楽町にて
①、脳出血、梗塞(血が出る、詰まる)②脳外傷③脳炎などでダメージを受ける。箇所によって障害が出る。
たとえば、すぐ寝てしまう、物を見つけられない、電話しながらメモをとれないなどの注意障害、時間の見積もりや仕事の段取りができない遂行機能障害、自分がどこにいるのかわからない地誌的障害、感情をコントロールできず状況に応じた行動がとれない社会的行動障害などの障害が出る。

大阪府の調べでは脳損傷で人口10万人あたり150人の人が入院している。
高次脳機能障害の高次とは
①、本人無自覚②外見からもわからない③特定場面でしか障害が出ないなどの意を含む。

映画『ガチ☆ボーイ』の主人公も脳外傷から記憶が1日しか残らない人になってしまう。自分の行動をいちいちメモにとって、写真に収め、記録を残しながら生活している。朝目覚めるとなぜそこにいるのか、どこなのかもわからない。天井に「机の上の日記を見よ」と貼り紙。机上には『明日の僕へ』と題した昨日の自分から申し残された昨日までの記録が置いてある。そこには自分が障害があり、なぜそうなったのかも書いてある。それを読むところから『自分』が出発する毎日。「記憶が残らないのは生きていないのと同じ」懊悩する主人公だが、プロレス同好会に入る。すると、朝、あざや筋肉痛が残っている。「体は覚えている。」そこに自分の生きている証を見出すのだった。

昔、映画『トータルリコール』で、近未来の旅行は、カプセルに入って、頭から、旅行する記憶を注入することでなっている場面があったが、さもありなんと感じたものだ。

生きるということは「経験と記憶によって人生とする」ことなのかもしれない。脳科学が脚光を浴び、人間は脳である、とも言えそうな今日だ。が、「体は覚えて」いて、「身体を通して感覚が戻る=脳が蘇る」ということがあるのだそうだ。

競輪選手だった石井さんのお話も、自転車に触れ、それに乗って走ることが、身体機能を復活させたのだった。今ではプロで走っていたより早く走れるという。

有楽町マリオンの11階で行われた会場は満員で立ち見だった。ところどころに小さな子供が座っていたが、それは家族の誰かがそれであることを表わしていて、身につまされた。
・本人だけでなく家族が鬱になるとも聞いた。家族の健康なくして当事者の回復はないそうだ。
・やってきたことを評価(ほめる)されることがうれしいのだ、
と石井さんは言った。
また、(自転車で)以前の記録を超えたとき、もう元に戻りたいという焦りから解放されたとも言われた。元には戻らないが良くはなるのだ。良くなる人は顔が(表情)良くなる、とは橋本先生の言葉。姿勢も良くなるのだそうだ。
あまり知られていず、障害者のはざまの扱いだった高次脳機能障害であったが、それに悩む人はたくさんいるのだ、と改めて気がつかされた。

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