東京では3か所で上映だが、どうも早く終わってしまうかも。
そこであわてて 新宿の「新宿シネマカリテ」で、観た。
新宿シネマカリテ は新宿駅すぐ 地下1階
コロナの時、アメリカでは多くの作物や肉用動物が余ってしまい、殺されたという。
生産者は悲鳴を上げたが、それを買い上げる大企業は無傷だった。
食品産業などすでに一握りの企業に独占され、生産者からの買値も、製品の売値もみな牛耳られている。
ファストフードや飲料水など、加工に加工を重ねた「超加工食品」は、人の(必要以上に食べたいと思う)欲望を刺激するよう作られ、
肥満、糖尿・・・貧しい人ほど子供のころから体を壊すようになった。
穀物の生産も大規模化するうちに、地下水は枯れ、土壌は飛散し、
大規模プランテーションでは移民が酷使され、漁業では持続不可能なまでに獲りつくし、熱帯雨林は商品作物栽培のため伐採されて、すべてが持続不可能になっている。
食をめぐるシステムがゆがんでいるのだ。
その不公正、不平等に立ち上がった農民、漁師、そして、庶民が声を上げ、
土や水、生物多様性を大切にし、もっと適切な規模で、近くの見える関係の農業、漁業を始め、
ブラジルの給食は地域の食材を使うようになり・・・という人々の奮起する姿を描いたドキュメンタリーだった。
自分が近年学び、読み、考えてきた、目指すべき食をめぐる社会の姿 が描かれていた。
この思い、この流れが、世界の奔流となることを 願う。