海上自衛隊の最新イージス艦の進水式が17日、横浜市内で開かれ、「はぐろ」と命名された。令和3年3月に予定される部隊配備後は、海自が目指しているイージス艦8隻態勢が整う。秋田、山口両県への配備計画が進む地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」と合わせ、弾道ミサイル防衛(BMD)の能力向上につなげる構想だ。
BMD能力を備えるイージス艦は現在5隻で、今年度中には能力向上の改修によってさらに1隻が増える。来年3月就役の「まや」と、同型の「はぐろ」を合わせて8隻となる。海自トップの山村浩海上幕僚長は16日の記者会見で、北朝鮮の脅威などを念頭に、「弾道ミサイルへの対処能力はこれまで以上に向上する」と8隻態勢の意義を強調した。
海自には4つの護衛隊群があり、所属する護衛艦を▽修理▽訓練▽即応−のローテーションで回している。イージス艦は常に数隻の即応態勢を整えておくことが求められるが、現在は訓練期間を短縮することなどで対応しているのが実情だ。
イージス艦8隻態勢が実現すれば、各護衛隊群に2隻ずつ配備することが可能となる。海自幹部は「運用に余裕ができ、少なくとも常時2隻のイージス艦をBMDの任務に充てることができるようになる」と期待を寄せる。
イージス艦の中でも「はぐろ」と「まや」は最新鋭の能力を持つ。搭載する新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の射程は、現在装備されている「SM3ブロック1A」(約1000キロ)の約2倍とされ、遠方海域での迎撃作戦を展開できる。
敵ミサイルや航空機の位置情報をリアルタイムで共有する「共同交戦能力(CEC)」も搭載する。自艦レーダーが探知していなくても、味方レーダーが捉えれば迎撃できるネットワークシステムだ。「複数の目」(海自幹部)で警戒するため探知の確率が上がり、迎撃に時間的余裕も生まれる。
防衛省は今後、航空自衛隊の早期警戒機「E2D」などにもCECを導入する方向で検討をしている。また、米軍の艦船や航空機との情報共有も視野に入れている。海自幹部は「イージス艦の任務はBMDだけではなく、艦隊防空や対潜戦など多岐にわたる。CECはその全てに貢献する機能だ」と語っている。(石鍋圭)
命名・進水式を行った海上自衛隊の護衛艦「はぐろ」=17日午後、横浜・新杉田町のジャパンマリンユナイテッド 横浜事業所 磯子工場(酒巻俊介撮影)
(産経新聞)
令和1年7月16日(火)
七月十五日の「海の日」におおよその所感はFBに記したが、
改めて、本通信において記しておきたい。
先の大阪のG20において、
中共の習近平主席の演説が、
中華の覇権を世界に及ぼすという野望を露骨に表明した点において
、何でもアメリカファーストのトランプアメリカ大統領の演説よりスケールが大きく、
世界の指導者たるに相応しかったという、まるで人ごとのような論調が、
こともあろうに我が国内にあるのに驚く。
あの習近平氏の中華覇権主義に対し、我々が、敏感に察知しなければならないことは、
彼が提唱する「一帯一路」は、
太平洋でどのように展開されるのかということだ。西の砂漠のシルクロードではない。
海洋国家である我が日本が浮かぶ太平洋においてである。
習近平の太平洋における「一帯一路」は、
南シナ海と東シナ海を「中共の海」にした上で、
太平洋の十四の島嶼国家を借金漬けにして、
その港湾を召し上げ、
その召し上げた港湾には中共の軍艦が入港して
「中共の海洋覇権」=「中共の海」を東に拡大して南米大陸に至る。
即ち、中共の戦略概念である「第一次列島線」(九州、台湾、フィリピン、ボルネオ)を突破して遙かな東に至る海洋覇権の獲得が中共の太平洋における「一帯一路」だ。
つまり、習近平氏は、我が国の大阪で、
海洋において我が国をすっぽり飲み込み
死滅させることができる覇権拡張を露骨に表明したわけだ。
従って、大阪で、習近平に露骨に覇権拡大を言われた十数日後の「海の日」において、
我が国の現政治が、我が国の存立に責任を負うならば、
我が国の死活問題である海洋における我が国のプレゼンスを如何に確保するか、
何かコメントがあってしかるべきであろう。
参議院選挙中であればなおさらである。
しかるに、与党から何のコメントも無かった。
野党の面々は、面(ツラ)を見ただけで「アホ」だと分かるから聞く手間が省ける。
この面々は、日本人の平均を遙かに下回る連中である。
そこで、国民の祝日法に「海の恩恵に感謝し海洋国日本の繁栄を願う」とある
「海の日」の翌日に、
中共とロシアの脅威を前提にして、次の通り、
海洋国日本が存立を確保する為に今為さねばならないことを記すことにする。
今、「中共とロシアの脅威」と記したが、その理由は、
・ロシアが何処にミサイル基地を建設しているか?
・中共軍機とロシア軍機に対する我が航空自衛隊のスクランブル発進の頻度
・我が国周辺における中共海軍とロシア海軍の合同軍事演習の回数
を見れば明らかであろう。
(1)尖閣諸島の魚釣島頂上(約三百㍍)に灯台を設置し、
ヘリポートと港湾施設を建設し、自衛隊を常駐させる。
(2)知床半島に、ミサイル基地を設置する。
こともあろうに我が国固有の領土である国後、択捉に
ロシアが建設したミサイル基地に対抗する為である。
(3)トランプ大統領が提唱したホルムズ海峡の警戒活動への積極的参加を表明する。
その上で、我が首相は、トランプ大統領に対して、ホルムズ海峡のみならず、
同海峡から東にインド洋、アンダマン海を経てマラッカ海峡、ロンボク海峡、南シナ海、バシー海峡そして東シナ海の「航行の自由」を確保する為に日米合同警戒行動の実施を提案する。この東西一万キロにわたる海洋の「航行の自由」は、
アメリカはもちろん、インド、ASEAN諸国、台湾そして日本の存立と繁栄 の前提条件であるからだ。
(4)台湾との防衛対話、防衛交流を促進させ、
台湾の基隆と高雄港に海上自衛隊艦艇が常時入港する体制を構築する。
(5)フィリピンとの交流を促進し、
アメリカが去ったスービック基地を我が国が租借し、
陸海空自衛隊の訓練・演習場として使用できるようにする。
(6)親日国であるパラオ共和国との防衛対話を促進し、
帝国海軍が「松島湾」と呼んで使用していた湾に、
海上自衛隊艦艇が停泊できるようにする。
(7)ハワイから時計と反対回りに日本、フィリピン、パラオを囲む海域を
日米共同の訓練海域として定期的に日米合同演習を実施する。
(8)陸上自衛隊の島嶼防衛能力を強化するために、
陸上自衛隊に強襲揚陸艦を装備する。
海上自衛隊に空母機動部隊を創設し、潜水艦戦力を増強する。
航空自衛隊に戦略爆撃機を装備する。
(9)最期に「海の日」を祝うなら、
明治三十八年(一九〇五年)五月二十七日の海洋国家日本を真の存亡の危機から救った
我が連合艦隊が、対馬沖においてロシアのバルチック艦隊を撃滅した
「日本海海戦勝利の日」=「海軍記念日」を忘れず祝おうではないか。
以上が、不肖西村が、「海の日」に思ったことであるが、
参議院選挙中にあるにも関わらず、政党からも候補者からも、
海洋国家日本を守るための具体的訴えが聞こえてこない。
「憲法改正」の声だけは聞こえる。
しかし、国を守るための具体的実践の提示は無い。
そこで言っておく。
具体的実践の問題意識無き「憲法改正」は空虚であると。
さらに言う。
憲法九条に「自衛隊を明記する」憲法改正は間に合うのかと。
間に合うはず無かろうが。
敵の虚に乗ずるのが孫子の常套手段である。
習近平もプーチンもそういう奴だ。チベットやクリミアを見ろ。
また、言う。
「国の交戦権はこれを認めない」と明記された憲法九条に
自衛隊を明記するのは、改正ではなく改悪ではないのか。
自衛隊は、明らかに戦えなくなる、
戦う為の訓練も無意味になるではないか。
さらに、さらに言う。
面(ツラ)を見ただけでアホと分かる奴を相手にして
国会で「憲法改正」の議論が、いったいできると思っているのか!?
議論するするといいながら、何年経っとるんか?
しかし、そもそも議論してどうなるのか?
アホ相手に話し合ってもろくな結果にならないことはアホでも分かることではないか。
では、
いったい、どうすれば良いのか、
と反対に尋ねてくれれば、
小生は、
待ってましたとばかり次のように答える。
真実は単純だ。
即ち、コルディアスの結び目を斬れ、と。
総理大臣!
祖国を救うために、憲法の無効宣言をするんだ。
あの占領中にアメリカ人が書いた「憲法」、
世界から見て明らかに無効ではないか。
無効なものは「改正」できない、廃棄するだけ。
無効な憲法を残して国を滅ぼすのではなく、
戦後体制から解き放されて
国家を存立させるための決断を願う。
憲法無効宣言!
これが、万策尽きた後の最期の一手だ!
西村眞悟の時事通信より。