CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

20-124「ナイチンゲール」(オーストラリア・カナダ・アメリカ)

2020年07月03日 00時33分00秒 | オーストラリア映画
全て奪う白人もいる
 19世紀、オーストラリアのタスマニア島。些細な罪でここに流刑されたアイルランド人のクレアは、彼女の美貌と歌声を気に入った英国軍将校ホーキンスに囲われ、奴隷のように扱われていた。
 やがて彼女の夫エイデンが、刑期を終えても釈放されないことを抗議したのがきっかけとなり、逆上したホーキンスはクレアをレイプした挙句、彼女の目の前でエイデンと子どもを殺してしまうのだった。
 復讐を誓ったクレアは、ホーキンスが昇進を直訴するため軍幹部が駐屯するローンセストンへ急ぎ旅立ったことを知ると、先住民アボリジニの若者ビリーを道案内として雇い、ホーキンスの後を追って険しい森の中へ分け入っていくのだったが。(「allcinema」より)


 流刑地のオーストラリア、タスマニア島で英国人将校、ホーキンスに虐げられていたアイルランド人のクレア。

 ついには夫と赤ん坊まで殺され、復讐を誓ったクレアは、軍幹部が駐屯する町へと旅立ったホーキンスを追う。

 先住民の若者、ビリーを道案内として雇うクレアであるが、自らがホーキンスに虐げられていた身で、黒人であるビリーに対しては、かなり敵対心を抱く。

 クレアへのホーキンスの暴虐もさることながら、クレアとビリーの道行きを通して、白人による先住民である黒人に対する数々の非道な行いも明らかになる。

 その暴虐ぶりは、かなり酷いもので、結構衝撃的なシーンも多かったな。

 それを表す最たる人物はホーキンスということになるのだろう。

 クレアに対する暴虐ぶりだけでなく、先住民に対する暴虐ぶりも半端ない。

 ホーキンスはちょっと特別すぎるというか、クレアや先住民だけでなく、部下に対する態度、更には子供に対する行動まで、かなり常軌を逸している風。
 パワハラ、セクハラ以上のものだな。

 そんなホーキンスへ復讐を遂げようとするクレアとそれを手助けしようとするビリー。

 最初は対立していたものの、虐げられた者同士、心を近づけていく二人。

 あれだけ復讐心で怒りを燃やしていたクレアの心が、あることで歯止めがかかってしまう。

 果たして、クレアとビリーは復讐を果たすことが出来るのか、その復讐の果てにあるものは?

 なかなかヘヴィな内容で、重苦しい雰囲気のある作品であったが、クレアとビリーの復讐行の行き着く先が気になる展開。

 必ずしもスッキリとさせるような結末ではなかったな。

/5

監督:ジェニファー・ケント
出演:アイスリング・フランシオン、サム・クラフリン、バイカリ・ガナンバル
   デイモン・ヘリマン、ハリー・グリーンウッド、ユエン・レスリー
   チャーリー・ショットウェル、マイケル・シーズビー
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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