CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-021「コンクリート・ユートピア」(韓国)

2024年01月25日 00時10分52秒 | 韓国映画

あのアパートの人たちは、人間を食べるって本当ですか

 世界を未曾有の大災害が襲い、韓国の首都ソウルも一瞬にして廃墟と化した。唯一崩落しなかったファングンアパートには生存者が押し寄せ、不法侵入や殺傷、放火が続発する。

 危機感を抱いた住民たちは主導者を立て、居住者以外を追放して住民のためのルールを作り“ユートピア”を築くことに。住民代表となったのは902号室に住む職業不明の冴えない男ヨンタクで、彼は権力者として君臨するうちに次第に狂気をあらわにしていく。

 そんなヨンタクに傾倒していくミンソンと、不信感を抱く妻ミョンファ。

 やがてヨンタクの支配が頂点に達した時、思いもよらない争いが幕を開ける。(「作品資料」より)

 

 未曾有の災害に襲われ、崩壊したソウル。

 奇跡的に倒壊しなかったマンションに生存者が殺到し、やがて命を賭けた争いが繰り広げられる様を描いたパニック・スリラー。

 タイトルも作中でもアパートと言っていたが、マンションの方が近い感じだったな。

 倒壊しなかったマンションの住人たちは、暖も取れるし、食糧もわずかながらにある。

 そこに生存者たちが殺到したことにより、住人たちは彼らを排除し、自分たちだけで生き残ろうとする。

 マンションを守る代表者となるのは、キム・ヨンタクという少し冴えない男。

 序盤の展開は少し軽快な音楽も流れ、コミカル風味で進んでいく。

 しかし、住人たちが部外者たちを追い出すあたりからサスペンス風味が増していく。

 皆がヨンタクに従うようになり、やがてヨンタクもその権力によって狂気を露わにしていく。

 災害が起きた時に起こる人々の狂気を描いた作品は何本かあったな。

 マンション内でも権力を振り翳すようになるヨンタクであったが、彼には思わぬ秘密が隠されているという展開。

 果たして人は究極の状況に置かれた時、助け合うことが出来るのか、それとも自分だけが生き残ることを考えてしまうのか。

 力を与えられたことで、狂気を見せる人間と、何とかそんな力を振るう者に追従しようとする者。

 興味深く、考えさせられもする面白い1本だった。

/5

監督:オム・テファ

出演:イ・ビョンホン、パク・ソジュン、パク・ボヨン、キム・ソニョン、パク・ジフ、キム・ドユン

於:グランドシネマサンシャイン池袋


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