17-348「セブン・シスターズ」（イギリス・フランス・ベルギー）

月曜がこの子たちを救った
　地球資源の枯渇と、遺伝子組み換え作物の影響による多生児の増加により、強制的な人口抑制が行われるようになった2073年の欧州連邦。そこではひとりっ子政策が施行されており、２人目以降は“児童分配局”に連行されて冷凍保存措置がされることになっていた。
　そんな中、“月曜”から“日曜”まで各曜日の名前持つセットマン家の７つ子姉妹は、それぞれが週１日だけ外出し、７人でたった１人の人格カレン・セットマンを演じることで児童分配局をあざむき、30歳まで生き延びてきたのだった。
　ところがある日、“月曜”が夜になっても帰宅しないという非常事態が発生する。これを皮切りに、他の６人にも危険な魔の手が迫ってくるのだったが。（「allcinema」より）


　「プロメテウス」のノオミ・ラパスが一人七役を演じるＳＦアクション・スリラー。

　地球資源の枯渇により、遺伝子組み換え作物を開発したものの、その影響によって多生児が増加してしまった世界。
　政府は一人っ子政策を施行する。

　そんな中、七つ子として生まれた姉妹を祖父が隠れて育てる。

　その七つ子の名前が、月曜、火曜、水曜・・・とは何と適当な名付けかと思ったが、彼女たちは、カレン・セットマンという一つの人格を７人で共有して、自分の名前の曜日だけ外出するということに繋がる。

　それで３０歳まで生きてきたということは、月曜から金曜は働くのだが、土曜と日曜は働かずに遊んでいたということか。

　しかし、ある日外出した月曜が夜になっても戻ってこず、更に残った火曜たちにも魔の手が迫ってくる。

　
　政府が強制的に一人っ子政策を推進し、そのため二人目以降の子供は児童分配局という組織によって連行され、冷凍睡眠にされてしまう。

　分配局によって命を狙われることになる姉妹たち。
　そんな分配局に対し、戦いを挑むことになる。

　
　ストーリーとしては、巨大な組織に戦いを挑むような話で、王道的な感じではある。
　月曜が失踪し、その後残った姉妹たちが襲撃されてしまうという展開の裏にある真実も、何となく予測つくものではあったな。

　しかし、判りやすいストーリー展開に加え、７役を演じたノオミ・ラパスの演技やアクションが見応えあり。

　７人それぞれの個性をうまく演じ分けており、一つの画面に映し出されても全く違和感なかったな。

　激しいアクションも見応えあり、惹き込まれた。

　
　結論から言うと、７人全員が生き残れるわけでもなく、一人一人命を落としていく。
　それが意外でもあり、先行きが読めないという面白さにもなっている。

　まあ、命を落とすのがノオミ・ラパス演じる役でも、他にノオミ・ラパス演じる役は生き残っているということだからな。

　そんなストーリー展開の面白さとアクション、そしてノオミ・ラパスの７役で楽しめる一本であった。

/５

監督：トミー・ウィルコラ
出演：ノオミ・ラパス、グレン・クローズ、ウィレム・デフォー、マーワン・ケンザリ
於：新宿シネマカリテ