CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-110「クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的」(スペイン)

2017年04月16日 23時55分02秒 | スペイン映画
恐怖が本性を表す
 マドリードの交差点に店を構えるバルは、いつものように常連たちで賑わっている。
 そんななか、一発の銃声が鳴り響く。バルにいたひとりの男の客が店の外に出た途端、頭を撃ち抜かれたのだ。
 店内に残った客や店員たちはとっさに店の奥に避難するが、撃たれた男の様子を見に行った客も撃たれて殺される。どこから狙われているかもわからない状況で外に逃げることもできず、客たちはパニックに陥る。
 そのときふと外を見ると、道に転がっていた二人の死体と大量の血痕が跡形もなく消えていた。(「KINENOTE」より)


 バルというのは、軽食堂みたいなものかな。
 表記はBARだから酒も出すような店っぽい。

 そんなバルに客が集まっている中、外へ出た客がいきなり射殺される。
 そして様子を見に行ったもう一人も。

 中にいた客や従業員たちは驚きと恐怖に見舞われるが、ふと気づくと外にあった死体と血痕が跡形もなくなくなっている。

 果たして、テロか実験か、それともドッキリなのか。

 
 序盤はこの状況を探りあう客たちの様子が描かれるが、意外と笑いとユーモアに包まれている。

 中にいる客はこの状況を推理し、お互いを疑い出す。
 疑わしい相手の持っているカバンの中身を暴こうとするが、そこから出てくるものには、ちょっと笑わせられるところもある。


 状況が判らない中、やがて話に加わっていない一人の客のことを思い出し、徐々にことの真相が明らかになっていく。
 それと共に、中にいる人々の主導権争い、そしてエゴがあからさまになっていく。

 中盤以降はサスペンスフルとなっていき、更にバルの店の中、地下の倉庫、そしてその下の下水道という限られた空間だけでの展開であると共に、外の世界がどうなっているのか判らないということで緊張感が増していく。


 やがて生き残るための丁々発止の駆け引きや、殺し合いのようなものに発展していく展開。

 最初はユーモアを交えながら、やがて緊迫感が増すサバイバル・サスペンス。
 なかなか面白かった。


 下水道へ降りる時に小さな穴しかなくて、皆が苦労していたが、最終的には強引に穴を広げて大きくしたのだから、最初からそうすれば良かったのにな。

/5

監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
出演:ブランカ・スアレス、マリオ・カサス、ジェイム・オルドネス
    カルメン・マッシ、アレハンドロ・アワダ、テレール・パヴェス、セクン・デ・ラ・ロサ
於:シネマート新宿

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (maki)
2017-06-20 15:18:39
「いやいやえん」の管理人です。
いつもトラックバックありがとうございました。
4月末に引越しをしたのですが、
引っ越し先にはトラックバック機能自体がありませんので
コメントにて失礼します。

>下水の穴
これ、私も思いました(笑)最初から穴を大きく広げてれば
エレナも無茶する必要なかったのに^;と。
しかし、あれがあるからこそますますパニックの様相が凄まじくなっていくんですものね。
この監督の作品はいまのところ見たものは全部面白くて、それも凄いことですよねー
返信する
Unknown (CINECHAN)
2017-06-22 01:38:47
makiさん、訪問ありがとうございます。

あの穴は、皆パニックになっていたので、そんなに深く考えられなかったということなんですかね。
火事場のバカ力で穴を大きくできたんですかね。
それでもやっぱり思ってしまいますよね。
返信する

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