CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-260「ザ・ゴーレム」(イスラエル)

2019年10月29日 01時17分57秒 | イスラエル映画
大義以外で使ってはならない
 17世紀中期。疫病で打撃を受け、侵略者の脅威にさらされるユダヤ系コミュニティに暮らすハンナは、カバラの秘術を使って泥人形に命を与えた“ゴーレム”を生み出す。
 少年のような外見の“ゴーレム”にハンナは強い結びつきを感じるが、実はそれは、彼女の想像を遥かに超えた邪悪で危険な怪物だった。(「KINENOTE」より)


 ユダヤ教において最凶にして最悪のクリーチャーと言われている〝ゴーレム〟をモチーフとした歴史ホラー。

 17世紀のリトアニア。
 ユダヤ教コミュニティに暮らすハンナは、男性しか受けられない教義を密かに研究している。

 そんな中、異民族が迫り、それに対抗するためハンナは禁断の秘術によって泥人形に命を与え、ゴーレムを生み出す。

 見た目は少年であるが、その力は計り知れず、ゴーレムは異教徒を撃退し、人々から救世主と思われるが、それは想像をはるかに越えた邪悪で危険なものであった。


 念じただけで人間の頭を破裂させるなどの力を持つゴーレム。
 人間の体を引きちぎったりと、なかなかのスプラッタではあった。

 ハンナは7年前に息子を亡くしており、新たに子供を作ることを恐れている。
 そんな中で造り出したゴーレムにどこか亡くした子供の面影を感じ、周囲の忠告も聞かず、ゴーレムを手元に置いておこうとする。

 ハンナとゴーレムはシンクロしているようで、片方が痛みを感じると、片方が同じ痛みを感じる。

 そしてハンナの感情をゴーレムは感じることができ、それが惨劇を生む。

 危険を承知ながら、ついつい愛情を持ってしまうという展開は、これまでにも見たことあるような展開。

 そして人々がゴーレムを処分しようとする中、再び異教徒が襲撃にやって来る。

 果たして、コミュニティの運命は、そしてハンナとゴーレムの行き着く先はどこなのか。

 
 色々な結末が考えられる展開であったが、オーソドックスな結末で幕を閉じたな。

 恐怖の中に、ちょっと切ない要素を含めたホラーであった。


 本作も「〝シッチェス映画祭〟ファンタスティック・セレクション2019」のうちの一本であったが、「パペット・マスター」「血を吸う粘土 派生」など、人形が襲い掛かるという作品が多かったな。

/5

監督:ドロン・バズ、ヨアヴ・バズ
出演:アイシャイ・ゴラン、ハニ・ファーステンバーグ、ブライニー・ファーステンバーグ
   コンスタンチン・アニキエンコ、キリル・チェルニャコフ
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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