CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

22-293「夜、鳥たちが啼く」(日本)

2023年01月04日 21時44分23秒 | 日本映画
自分の中にあるものを何とかしたい
 売れない作家・慎一は同棲していた恋人に去られ、鬱屈とした日々を送っていた。そんな彼のもとに、友人の元妻・裕子が幼い息子を連れて引っ越してくる。
 恋人と暮らしていた一軒家を母子に提供し、自身は離れのプレハブで寝起きする慎一は、これまで身勝手に他者を傷つけてきた自らの無様な姿を終わりのない物語へとつづっていく。一方、裕子はアキラが眠ると町へ繰り出し、行きずりの男たちと身体を重ねる。
 互いに深入りしないように距離を保ちながら、表面的には穏やかな日常を送る慎一と裕子だったが。(「作品資料」より)


 学生時代に賞を受けるが、その後は鳴かず飛ばずの作家、慎一。

 そんな慎一が暮らしていた家に裕子とその息子のアキラが引っ越しくる。

 離れて暮らしていた妻と息子なのかなと思ったが、そういう感じでもなく、ただお互い知り合いのようではある。

 一軒家は裕子とアキラが使い、慎一は以前から使っていたプレハブに暮らし、書き終わらない小説を書き続けている。

 物語は、ちょっといびつな慎一と裕子の同居生活の様子と、かつてそこで恋人と暮らしていた慎一の様子が並行して描かれる。

 どうしようもない、ダメ男な感じである慎一は、嫉妬に狂って暴挙に出るのだが、それは嫉妬のせいだけではなかったのかもしれない。

 そして、裕子も夜な夜な出かけては、男と遊んでいる様子。

 それにしても、今の半同居生活となった要因、裕子が離婚することとなった理由が明らかになった時、それって本当に皮肉なものだなと感じた。

 そして、そんな慎一と裕子が半同居生活。

 家の近くの保育園で飼っている鳥が、発情期のため夜よく啼いているというシーンがあるが、啼いていたのは鳥たちだけではなかったんだな。

 慎一と距離を置こうとする裕子であるが、慎一はそんな距離は必要ないと考える。

 果たして、二人の関係はどうなるのか。

 ちょっと迷走している男女の物語。

 二人の行き着く先が興味深い、一応ラブ・ストーリーであったのだろう。

 仄かに光が見えた結末だったのかな。

/5

監督:城定秀夫
出演:山田裕貴、松本まりか、森優理斗、中村ゆりか、カトウシンスケ、藤田朋子、宇野祥平、吉田浩太、縄田カノン、加治将樹
於:新宿ピカデリー

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