CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-080「ちひろさん」(日本)

2023年04月09日 22時08分03秒 | 日本映画
あなたならどこにいても孤独を手放さないから
 海辺の小さな街にあるお弁当屋さんで働く女性・ちひろ。元風俗嬢であることを隠さず軽やかに生きる彼女は、自分のことを色目で見る男たちも、ホームレスのおじいさんも、子どもも動物も、誰に対しても分け隔てなく接する。
 そんなちひろの言葉や行動が、母の帰りをひとり待つ小学生、本音を言えない女子高生、父との確執を抱える青年など、それぞれ事情を抱える人たちの生き方に影響を与えていく。
 ちひろ自身も幼少時の家族との関係から孤独を抱えて生きてきたが、さまざまな出会いを通して少しずつ変わり始める。(「作品資料」より)


 人気コミックを実写映画化したヒューマン・コメディ。

 主演は有村架純。

 海辺の町の弁当屋で働くちひろは、元風俗嬢。

 それを隠さず、明るく過ごすちひろは、どんな相手でも分け隔てなく接する。

 天然かと思うようなところも見せ、やがて働く母と二人暮らしの少年、マコト、家族と過ごす時間を苦しく感じる女子高生、おかじなどと過ごすようになっていく。

 ちひろさんは、博愛主義というわけでもないのだろうが、思うままに生きているという感じはある。

 しかし、実は抱えている過去の傷などもあるのではないかなと思わせる部分もある。

 仲の良くなったホームレスの老人とのエピソードは、最終的にちょっと怖い感じのするもので終わる。

 彼女の恋バナがあるのかなとも思ったが、必ずしもそういうものはなかったな。

 本作は、ちひろさんの魅力もあるが、お弁当屋で働いているということもあってか、食事も随所で少なからぬ要素を作り上げている。

 ちひろが、子供の頃に初めて作った海苔巻き。

 それが、もう一人のちひろさんとの出会いにもなっている。

 一つ一つの小さなエピソードは、コミカルなものがあり、シリアスなものもある。

 ちひろさんに関わった人たちはどう変わっていくのだろうか。

 果たして、ちひろさんはどこへ行くのだろうか。

 ちひろさんのキャラも興味深かったが、周囲の人々のキャラも興味深かった作品であった。

 何故におかじと呼ばれるのか、ラーメン屋での喧嘩騒動の理由は何だったのか。

 細かいところを追求しないのは、ちひろさんのキャラに合わせたものだったのかな。

/5

監督:今泉力哉
出演:有村架純、豊嶋花、嶋田哲太、van、若葉竜也、佐久間由衣、長澤樹、市川実和子、鈴木慶一、根岸季衣、平田満、リリー・フランキー、風吹ジュン
於:池袋シネマ・ロサ

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