CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-302「残された者 北の極地」(アイスランド)

2019年12月06日 23時42分04秒 | アイスランド映画
独りじゃない
 北極圏の雪原地帯に不時着したパイロットのオボァガード。壊れた機体をシェルターとして利用し、食糧確保や救難信号の発信など、自ら定めたルーティーンをこなしながら、救助が来るのを辛抱強く待っていた。
 そしてついに、救助ヘリコプターがやって来る。ところが、そのヘリが強風に煽られて墜落、乗っていた女性パイロットは大怪我を負ってしまう。どうにかヘリからは助け出したものの、このままでは彼女は長くはもたない。
 そこでオボァガードは、彼女をソリに乗せると、リスクを承知の上で、自ら救助を求めて極寒の中を歩き始めるのだったが。(「allcinema」より)


 冒頭からマッツ・ミケルセン演じる、後にオボァガードと判る男は、雪原の真っ只中で一人作業をしている。

 氷の下の海から魚を獲り、時間が来れば何か機械を回している。

 雪原の上に不時着したらしい小型飛行機があり、そこで生活をしているようで、彼が遭難していることが判る。

 更にやって来たヘリも吹雪のため墜落する。
 乗っていた女性パイロットを救出し、怪我の手当てをすることになるが、ついにオボァガードは、はるか遠くにある観測所を目指し、怪我をして動けない女性をそりに乗せて引っ張り、出発することにする。

 そんなオボァガードのサバイバルを描いた作品であるが、女性もほぼ眠ったままなので、ほとんどが1人で行動する姿が映し出される。

 何故そのような状況になったのかという説明もなく、更に1人なので台詞もごくわずか。

 それでも、オボァガードの気持ち、考えがよく判るような表現で見せてくれる。

 彼がいる場所も最初は判らなかったが、見渡す限り壮大な雪原。
 更にホッキョクグマが現れ、ホッキョクイワナも獲れたことから、場所は北極だと判明する。

 前半は、オボァガードが限られた場所で行動し、女性パイロットを救出、看護する様子が描かれ、後半はオボァガードが女性を引っ張って旅をする様子が描かれる。

 過酷な環境の中で、絶望と希望、哀しみや暖かさを、声には出さないが、その表情でよく表されており、感情が伝わってくるようであった。

 果たして、オボァガードと女性は無事観測所まで辿り着き、生き延びることが出来るのか。

 途中に難関もあり、その行き着く先が気になると共に、極限の状態に痛々しさと感動を覚える作品であった。

/5

監督:ジョー・ペナ
出演:マッツ・ミケルセン、マリア・テルマ・サルマドッティ
於:新宿バルト9

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